静岡県の藤枝ゴルフクラブでは、2021年4月1日より会員の年会費を、正会員及び平日会員それぞれ値上げしました。改定の内容は、下記の通りです。
会員種別 |
改定前(税込) |
改定後(税込) |
正会員 |
22,000円 |
38,500円 |
平日会員 |
11,000円 |
19,800円 |
当該クラブ改定前の金額は、関東一円のクラブを見渡しても大変安く感じられるものですが、当該クラブでは過去27年に渡りこの金額で対応して来ております。この件に関し経営会社である株式会社藤枝ゴルフクラブでは、2021年1月に入り見直しを検討していました。
見直した結果として上記金額と成った訳ですが、此処迄に至る過程は、3月の理事会へ会社側改定案を提案し、了承されたと言う手続き手順を経ています。当然時勢にマッチした金額ですので、反対案は出なかった様です。
なお昨年2020年4月1日には当該経営会社代表者へ、静鉄グループ関連会社の社長をしていた石澤孝雄氏が、濱崎芳行氏に代わり新たに就任しております。
茨城県の金乃台カントリークラブは、2021年7月1日より会員権の名義書換を再開します。名義書換料は下記の通りです。
・正会員 1,100,000円 (税込)
・平日会員 550,000円 (税込)
当該クラブでは同ゴルフ場譲渡の関係から、2020年10月2日より会員権の名義書換を、停止にして来ておりましたが、約9ヶ月ぶりに会員権市場での取り扱いが可能と成ります。混乱を避ける為の一時的措置で有った事を考えれば、適切な処置で有り再開だと言えます。なお入会条件は従来通りの内容を踏襲する様で、その内容は下記の通りです。
1、年齢25歳以上の者
2、JGA加盟クラブ在籍者(在籍無い場合は在籍5年以上の正会員2名の推薦)
3、在籍5年以上の正会員1名の推薦が必要
4、日本国籍の方
5、女性の入会は、女性名義の会員権を取得後に入会申請可
6、法人名義での新規ご入会不可
2021年春先より会員権市場が活発化しており、タイミング的には適切な再開だと思われますが、今後どの様な買い希望が入って来るのか注目されます。
茨城県の大洗ゴルフ倶楽部を経営しております株式会社水戸カンツリー倶楽部は、2021年6月22日に第69期有価証券報告書を明らかにしました。経常では2,700万円ほどの損失を計上しました。
この損失を振り返り報告書は、次の様に総括すると共に、再建方針を述べています。カッコ内は引用に成ります。
「強風による倒木被害や台風の影響、コロナ禍に伴う2度の緊急事態宣言の発出により、キャンセル数が増加するなど、主にビジターの来場者が減少したことから、損失計上となりました。」
「今後はこの厳しい状況を乗り切るため、経営合理化の継続取り組みを行うと共に、ゴルフ関係者、法人会員企業等への営業を強化し、来場者の確保に努めることで経営の改善を図っていくことが重要」としております。
此れを裏付ける様に会員の来場者は15,511人、ビジターは11,674人の合計27,185人が、2020年4月1日より2021年3月31日までの実績です。年間の収容能力を42,700人に於いている事から、稼働率は63.7%と成りました。
今後この状態がどの様に改善されるかは不透明で有るものの、昨年4月に正会員権の名義書換料を50万円アップした事、更には正会員の年会費を3万円値上げしており、その効果に期待したいとは経営サイドの希望的観測でした。来期へ期待したいものです。
千葉県の千葉カントリークラブを経営しております株式会社千葉カントリー倶楽部は、2021年6月17日に第68期有価証券報告書を発表しました。
この中で経常損益は25,793千円の大幅な赤字と成った事を明らかにしておりますが、それ以前の4期が少なくとも1,100万円以上、特に第64期は13,300万円ほどの黒字となっており、その様な順調に推移して来ている過去の流れから、前期赤字は不自然さが付きまといます。
そしてこれは昨年2020年に、全国ゴルフ場へ悪影響をもたらした新型コロナウイルスによるものであり、当該ゴルフ場も其処から逃れられなかった結果だったと言えます。会員の稼働率は高まったものの、大型のコンペが幾つも消滅し、更には土曜日に予定されていた接待が無くなった事が、赤字をもたらした主要因だったと分析されています。
ところで当該ゴルフ場ではこのマイナス分を補うべく、2020年7月より2021年3月迄の9ヶ月間、会員やゲストに関係なく、来場者一人に付き1,100円のコロナ対策協力金をお願いしました。更に先行き不安から2021年4月からの今年度は、全会員へ年会費の値上げにより、安定した収益の確保を模索する事と成ったのです。
これらの対策が、来年2022年6月に公表される当該ゴルフ場第69期決算に、どの様に反映されるのでしょうか。好結果を期待したいものです。
2021年6月22日JGAオリンピックゴルフ競技対策本部(本部長:永田圭司)は、『東京2020オリンピック』に於けるゴルフ競技の日本側男子候補者が確定してとして、候補者2名を明らかにしました。
今回確定したのは松山英樹、星野陸也2選手ですが、6月21日に更新されたナショナルフェデレーション男子候補選手認定基準を、満たした事から選出されました。正式認定までには、今しばらく手続きが必要になります。
まず国際ゴルフ連盟より(公財)日本ゴルフ協会(JGA)と日本オリンピック委員会(JOC)へ、正式な出場候補選手並びにリザーブ選手リストが届けられます。これを受けJGAオリンピックゴルフ競技対策本部強化委員会での審議を経て、その結果をJOCへ提出し認定を受ける事に成ります。
2選手より寄せられたコメントは、下記の通りです。
松山英樹選手
「オリンピックでもメダルを獲得して、たくさんの方々にゴルフの素晴らしさを知っていただけるように、がんばります」
星野陸也選手
「ご尽力いただくすべての方への感謝の思いを忘れずに、皆さんの期待に応えられるようがんばります」
なおリザーブ選手5名は、下記の通りです。
1、金谷拓実
2、今平周吾
3、石川 遼
4、木下稜介
5、稲森佑貴
北海道の札幌ゴルフ倶楽部は、それぞれ離れた場所に輪厚コースと由仁コースの2コースを擁しており、ゴルフ会員権は2種類あります。その内訳は2コースとも利用出来る共通会員権と、輪厚コースのみの単独権でした。
しかしながら2021年6月現在、かつて輪厚コース単独のみの利用に制限されていた会員権も、由仁コースを会員料金で正式に利用出来ております。これは2020年2月27日に開催された定時総会にて、年会費値上げを決議した事に基づいており、この内容は由仁コースの管理運営規定で明文化されています。
かつて共通会員権の年会費は税別30,000円、単独会員は税別15,000円でした。この金額が全会員一律、税別60,000円と成ったのです。それぞれ2倍、4倍の値上げです。関東エリアに於ける所謂名門クラブでは、5万円以上の年会費を徴収しているのが一般的である事を考えれば、単独会員の税別15,000円は格安価格だったと言えます。
税別15,000円から税別60,000円へ値上げされた単独会員からすれば、値上げに対する不公平感は否めず、これを是正する為、2020年より由仁コースも利用出来る様になりました。この様に観てくれば、いわゆる単独会員権は消滅したも等しい訳ですが、未だ会員権市場では、かつての単独権に対する評価は安いままです。
いずれ是正される時期が到来する様に思われるものの、かつての単独権は入会希望者より敬遠されがちなのが現状です。
山梨県の河口湖カントリークラブでは、2020年12月に開催された理事会にて、新規入会者を推薦する既存会員の資格要件を緩和しました。
此れまで当該クラブでは、2年以上在籍している会員のみが、推薦資格を有しておりましたが、先の理事会にてこの年数を不問としたのです。この決議の背景には、新規入会者が友人や知人を当該クラブへ勧誘したくも、推薦者の件が大きなハードルとなり、なかなか出来なかった点が上げられます。
新規入会者としては自らの推薦者へ、自らが入会して間もない時期に、友人知人をも依頼するのは、はばかる気持ちが強く働く事から、クラブへのお願い事に成った様に思われます。何れにしてもこの新規入会者からの要望を、クラブ側が真摯に前向きに検討した結果が、この度の改定へつながったと言えます。
今改定で懸念される点は上記手続きをもって、特定のグループが形成され易い事です。当該クラブが守って来た伝統に対し、新規グループにより形成されるものが溶け込まない、ある意味異質の雰囲気が醸成される、この点に付いて当該クラブ側も注視して行きたいと、考えている様です。
今回の推薦者の在籍年数不問と言う決議に対し、どの様な評価が下されるのかは、今しばらく時間の経過が必要だと言え、必要とあらば又改定されるのだと思われます。
一季出版株式会社が発行している「月刊ゴルフマネジメント」、その2021年7月号「ゴルフ熱高まる韓国ゴルフ場事情」では、同国のゴルフ事情が詳細に記述されており、貴重な資料となっています。以下内容は、それを咀嚼し簡略化したものです。
1990年当時韓国のゴルフ場数は53コースのみで、一部の富裕層が楽しんでいるスポーツだったが、30年経過した2020年には501コースへ急増した。その具体的な推移は、下記の通り。
年度 |
合計数 |
会員制 |
パブリック |
2000年 |
152コース |
112コース |
40コース |
2001年 |
158 |
114 |
44 |
2002年 |
165 |
117 |
48 |
2003年 |
180 |
125 |
55 |
2004年 |
194 |
136 |
58 |
2005年 |
224 |
147 |
77 |
2006年 |
250 |
157 |
93 |
2007年 |
277 |
175 |
102 |
2008年 |
310 |
182 |
128 |
2009年 |
339 |
193 |
146 |
2010年 |
382 |
213 |
169 |
2011年 |
410 |
223 |
187 |
2012年 |
437 |
227 |
210 |
2013年 |
460 |
228 |
232 |
2014年 |
473 |
226 |
247 |
2015年 |
483 |
218 |
265 |
2016年 |
486 |
196 |
290 |
2017年 |
486 |
183 |
303 |
2018年 |
490 |
176 |
314 |
2019年 |
494 |
169 |
325 |
2020年 |
501 |
160 |
341 |
この流れの中で2013年をピークとして、会員制ゴルフ場が減少している事を理解出来る。これは会員制不利、パブリック有利と言う同国の税制が大きく影響しており、会員制からパブリックへ転換するゴルフ場が増えている為だ。ある意味国がゴルフの普及に対し、パブリックを推奨しているとも言える。
紙面の関係から、記事内容を紹介するのは、此処までにしたいと思います。同誌に付いては購入可能だと思いますので、是非一度読まれる事を推奨します。一季出版株式TEL_03-5847-3366 電話のかけ間違いの無い様、お願いします。
2021年6月10日鷹之台ゴルフ株式会社の第53期有価証券報告書が明らかにされました。当該法人は一般社団法人鷹之台カンツリー倶楽部へゴルフ場用地を提供する事で収入を得ており、土地の区分所有割合に変化が無い限り、収入の大きな増減は無いものと思われます。
此れを裏付ける様に第49期、50、51、52期と確認出来るだけでもこの4期に於いて売上高は、15,600万円前後で推移しており、大きな変化は確認出来ません。しかしながら前期53期、2020年4月~2021年3月迄の売上高は128,515千円と、減少額が激しくなっています。
この点について倶楽部側の説明は、「新型コロナの悪影響により昨年は2ヶ月間ゴルフ場を閉場しており、これが倶楽部側の売上高減少と成った、この事から株式会社も倶楽部側に対し、半期分の賃料を減額し対応した」との事でした。
売上減少に対するご担当者の上記説明でしたが、「この様な状態が4年から5年継続されたとしても、倶楽部を維持出来るだけの体力を持ち合わせて居る」とは、更に自信に満ちた一言でした。最後に売り上げ減少を会員負担、例えば年会費の値上げなどで対処する計画は、全く検討されていないどころか、話題にも成っていないとしております。
名門倶楽部の頼もしい一面を、垣間見たと言えます。
第121回全米オープンが2021年6月17日(木)、カリフォルニア州サンディエゴのトーリーパインズGC(7,652ヤード_パー71)で開催されます。このコースで同オープンが開催されるのは、2008年に続き2度目に成ります。
日本人選手は松山英樹、石川遼、星野陸也、浅地洋佑の4名が参戦します。日本のゴルフファンが見どころと期待する点は、松山選手に優勝争いをして欲しい事、石川選手の肉体改造がメジャートーナメントでどの様な効果と結果をもたらすのか、若い星野、浅地両選手には予選を通過し4日間戦って欲しい、この様な内容に尽きるのでは無いかと思われます。
この模様はGOLF NET WORKやDAZNで観る事が出来ます。特に両者とも翌日の午前中まで放映される事から、日本でもリアルタイムで最終組がホールアウトする迄、現地のプレー状況を観戦可能です。
同オープン此れまでの歴史を振り返れば、日本人選手との相性は良く、あわや優勝と言う年が何度か有りました。現在の松山選手に<あわや>なる副詞は不要ですし、日本からの期待度はマックスの状態なのだと言えます。勝てる時に勝って欲しい、正しくそれは今ですよね。