太平洋クラブグループの債権者説明会が、2012年1月30日に東京の渋谷公会堂で開催されました。
同会場は1階の座席数1,235席、2階の座席数は849席の合計2,084席です。当日はこの座席数では収まりきれずに、通路に立ったままでの参加者が、多数居られました。地方から参加した会員の方も居られ、関心の高さを物語っておりました。
参加した会員の方からの声として、(2011年4月に桐明氏が社長に就任した時点で、氏の経歴からして何かあるのでは?と不安でした。)と言うコメントが有りました。しかしながら、この様な感想をお持ちの方は少なく、多くの会員の方は突然の倒産劇に驚愕し、事実確認をしたいとのお気持ちが強かったと言えます。
(会場では、怒号が飛び交い、気持ちの高ぶりを抑えるのに必死でした。)との声は、会場の雰囲気を良く物語っておりました。
今後のスケジュールとしては、2012年3月12日までに再生債権の届出、再生計画案の提出期限は4月27日と成っております。5月中旬には再生計画案を配布し、7月頃には計画案の賛否を問いたいとしております。
静岡県の朝霧ジャンボリーゴルフクラブは、2011年7月1日に経営会社の商号が、変更されました。新商号は(株)前川レジャーシステムです。
東京都江東区牡丹二丁目13番1号の(株)朝霧高原開発は、2011年7月1日に東京都江東区牡丹三丁目14番15号の(株)前川レジャーシステムを吸収合併し、同日、商号を(株)前川レジャーシステムへ変更しました。更に、7,200株1,000万円を増資し、資本金を6,000万円としました。
当該ゴルフ場・クラブには、創業者である前川喜作氏の理念が生きております。(儲けたお金は世の中の為に使う)、(私のゴルフ場ではなく、みなさまのゴルフ場ですよ)と、氏は生前よく口にしていたと言う。
この言葉を裏打ちする様に、当該クラブの会員権を売り出して集めたお金を、決して他の事業に投資する事は無く、ずっと保管していたと言う。
福島県のグリーンアカデミーカントリークラブは、会社分割にて新会社へ移管される事に成ります。
2012年1月19日付け第5720号官報は、(株)アコーディアAH11を新設分割により設立する(株)グリーンアカデミー(東京都渋谷区渋谷2丁目15番1号 渋谷クロスタワー)に対して、経営しているグリーンアカデミーカントリークラブにおける、ゴルフ場運営事業に関して有する権利義務関係を、継承させるとしております。
2012年1月23日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した太平洋クラブグループの陣容が、若干見えて来ました。グループ17コースを6企業にてそれぞれ分けて所有し、その運営は全て(株)太平洋ゴルフサービスが行っていた事が明らかに成って来ました。具体的な所有関係は、下記の通りです。
- (株)太平洋アリエス
A、所在地:東京都港区芝浦一丁目12番3号
B、資本金:一億円
C、代表者:代表取締役_桐明 幸弘
- 2010年4月1日に(株)太平洋クラブより分割により設立され、次の5コースを所有。
1、太平洋クラブ軽井沢リゾート
2、太平洋クラブ相模コース
3、太平洋クラブ御殿場コース
4、太平洋クラブ御殿場ウエスト
5、太平洋クラブ&アソシエイツ江南コース
- (株)太平洋クラブ
A、所在地:東京都港区芝浦一丁目12番3号
B、資本金:40億円
C、代表者:代表取締役_桐明 幸弘
- 下記8コースを所有
1、太平洋クラブ六甲コース
2、太平洋クラブ市原コース
3、太平洋クラブ成田コース
4、太平洋クラブ&アソシエイツ益子コース
5、太平洋クラブ&アソシエイツ有馬コース
6、太平洋クラブ&アソシエイツ札幌コース 7、太平洋クラブ&アソシエイツ白河リゾート
8、太平洋アソシエイツ大洗シャーウッドコース
- (株)太平洋ヒルクレスト
A、所在地:東京都港区芝浦一丁目12番3号
B、資本金:1,000万円
C、代表者:代表取締役_桐明 幸弘
- 所有コースは太平洋アソシエイツ佐野ヒルクレストコースのみ。
- 三笠観光開発(株)
A、所在地:東京都港区芝浦一丁目12番3号
B、資本金:13億円
C、代表者:代表取締役_桐明 幸弘
- 所有コースは太平洋クラブ&アソシエイツ美野里コースのみ。
- 太平洋トリアス(株)
A、所在地:東京都港区芝浦一丁目12番3号
B、資本金:1,000万円
C、代表者:代表取締役_桐明 幸弘
- 所有コースは太平洋クラブ宝塚コースのみ。
- 太平洋ティ・ケー・エス(株)
A、所在地:東京都港区芝浦一丁目12番3号
B、資本金:5,000万円
C、代表者:代表取締役_桐明 幸弘
- 所有コースは太平洋クラブ&アソシエイツ高崎コースのみ。
千葉県の南総カントリークラブでは、2012年1月より会員募集を行っております。詳細は下記の通りです。
- 募集会員:正会員
- 募集金額:183万2,500円(入会金68万2,500円+基金拠出金115万円)
- 募集口数:100口
- 募集期間:2012年1月より同年6月30日まで
- 募集窓口:コース(TEL_050-5529-2035)
- 入会条件
1、原則満20歳以上
2、理事面接と同伴プレーあり
3、法人会員の場合は外国籍者の入会可
尚、更生計画では退会会員への弁済金は、2回分割を予定しておりましたが、2012年1月17日に一括して弁済済みとの事です。
山梨県のメイプルポイントゴルフクラブでは、2012年5月1日より会員の年会費を改定致します。内容は下記の通りです。
- 24,000円(税別)⇒48,000円(税別) 正会員
- 12,000円(税別)⇒24,000円(税別) 平日B会員
正会員、平日会員ともに2倍の金額になります。会員の支払率約90%として計算いたしますと、正会員のみで年間約2,000万円の年会費収入が、倍増する事に成ります。
この度の年会費改定が、会員権相場にどの様な影響をおよぼすかは、現時点で計り知れませんが、損益通算を目的にとした節税売りが出てくる秋口に、その結果が表れるのでは無いかと思われます。
ゴルフ会員権の所有者は、入会手続を経る事無く、(債権者)である事を認めた判例が有ります。それは2008年8月13日に確定した、東京地裁民事第25部(片田信宏裁判官)による判決です。その概略は下記の通りですが、番号順が進行順です。
- 2001年8月に1,100万円額面の会員権を名義人は、A会員権業者へ時価で売却。
- A会員権業者は、同年8月に同会員権を、B会員権業者へ譲渡。
- B会員権業者は、同会員権を同年同月に、所有者X氏へ売却。
所有者X氏は債権保全の為に、ゴルフ場へ内容証明郵便で、所有者している事を通知。
- 2004年10月にゴルフ場は、民事再生法の適用を申請。
この時点で所有者X氏は、名義変更する事無く所有。
- ゴルフ場は所有者X氏を債権者とは認めなかった。
理由その1は、ゴルフ場経営会社取締役会が、譲渡を認めていない事。
理由その2は、所有者X氏が、名義人より退会に関する代理権を与えられていない事。
- しかしながら、裁判所は所有者X氏に退会の代理権が有り、債権者として認定。
この判例はその後、多くの事件で活かされており、ゴルフ場再生の指針になったとも言えます。今日この判例は、再び脚光を浴びております。とりもなおさず、1月23日太平洋クラブ事件において、この判例が踏襲されるか否かでは、会員権市場の動向が大きく左右されるからです。注目です。
2011年に経営交代したゴルフ場は、175コースでした。ゴルフ場調査の専門会社である一季出版(株)のデータを参考にさせて頂きますと、PGMグループが121コース、その他が54コースで、合計175コースが経営交代した事になります。
最も多い県は茨城県で19コース、次に栃木県17コース、更に千葉県16コースと続き、38道府県にまたがるとの事です。経営交代の形態は、経営株式の売買が殆どを占め166コース、施設の売買が8コース、その他1コースとなっております。
今年の動向はどうでしょうか?経営交代を模索するコースが潜在的にあり、又新規或いは事業拡大を目論んで所有コースを増やす事業主があり、大型の再編を対象外にした前年並みの規模が、想定出来るのではないでしょうか。
新潟県の湯田上カントリークラブを経営しております新栄総業(株)は、2012年1月23日に負債約43億7,700万円を抱えて、東京地裁へ民事再生法の適用を申請致しました。負債額の内、約24億円が会員の預託金との事です。
申請代理人は、さくら共同法律事務所(千代田区内幸町1-1-7 TEL 03-5511-4400)の西村國彦弁護士、監督委員には阿部・井窪・片山法律事務所(中央区八重洲2-8-7 TEL 03-3273-2600)の北原潤一弁護士が選任されております。
会員の預託金返還請求が急増した事、その流れに抗する事が不可能であると認識した点が、法的整理に至った直接的要因としております。
毎年秋に開催されるプロのビッグトーナメント(三井住友VISA太平洋マスターズ)の開催コースである御殿場コースを擁する(株)太平洋クラブは、2012年1月23日に約882億400万円の負債を抱えて、東京地裁へ民事再生法の適用を申請致しました。
関連会社6社も同日、民事再生法の適用を申請しており、7社合計の負債総額は、約1,318億8,800万円と成ります。この度の法的整理はプレパッケージ型であり、既に(株)アコーディア・ゴルフとのスポンサー契約が、締結済みとの事です。関連会社の簡単なる負債状況は下記の通りです。
- 約11億8,400万円 (株)太平洋ゴルフサービス
- 約26億9,100万円 太平洋ヒルクレスト(株)
- 約66億8,300万円 太平洋ティ・ケー・エス(株)
- 約25億1,500万円 太平洋トリアス(株)
- 約18億4,000万円 太平洋ゴルフスクエア(株)
- 約287億7,100万円(株)太平洋アリエス
- 申請代理人
片山英二弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所 TEL 03-3273-2600)。
- 監督委員
松田耕治弁護士(シティユーワ法律事務所 TEL 03-6212-5500)。