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 神奈川県の相模原ゴルフクラブを経営する株式会社相模原ゴルフクラブは、2021年3月25日2020年度の同法人有価証券報告書を発表しました。この中でコロナ禍に於ける同社の成績を、経常損失約1億3,500万円を計上するとしており、如何に昨年は厳しい戦いで有ったかを物語っています。

 この厳しさを裏付けるものとして、1.3月半ばからの来場者の減少 2.4月14日から21日間に及ぶ閉場 3.貸し切りコンペが前年10件だったのに対し1件のみと言う状態が作られ、結果として対前年比8,459名の来場者減になったとしております。

 更に営業外収益は対前年比11.2%減少し3億円になったとの事ですが、これは主に会員権の名義書換料が占めており、正会員と平日会員を合わせ91件の実績でした。当該クラブに於いても新規入会者の確保は大変重要だと認識しており、今後は当該クラブに相応しいゴルフ愛好家への情報発信が、不可欠としております。

運営コストは固定的であるものの、収益は天候などに左右され大変不安定な状態にある中、会員の会費見直しなどにより、中期的観点で安定させていく事も視野に入れている様です。この様な点を綴って来ると不安感ばかりが醸成されて来ますが、当該クラブでは充分な現預金有価証券を抱えており、キャッシュフロー上の問題は極めて限定的としております。

なお今年5月には当該クラブを会場とした『アジアパシフィック選手権 ダイヤモンドカップ』開催を予定しており、クラブ一丸となり取り組んでいるとの事。赤字だった昨年の悪い流れを吹き飛ばしそうな、なんとも明るい話題です。

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 東京都の府中カントリークラブを経営する株式会社府中カントリークラブは、2021年3月30日に第70期2020年度の会社決算を明らかにしました。この中で会員権の名義書換料収入が、当該法人の財務に於ける重要な役割を果たしているとしております。

 つまりここ数年は営業損益で赤字が続いているものの、名義書換料収入でカバーしているのが実情で有り、その増減が経営を大きく左右するとしております。某会員氏によれば年間の目標件数が、約75件に設定されているとの事。

 この件数から上がって来る収益の2億2,500万円は、毎年かかる税金約2億500万円にほぼ見合うものに成ります。件数未達の場合、必然的に苦境に立たされるのです。この様なタイトな状況とは言え、2020年度は対前年度比約3,400万円の増加、結果として営業外損益は2億9,800万円ほどに成ったとしております。

荒っぽい見方をすれば、正会員1件の収入300万円の取り扱い件数が、95件ほど有ったと見る事が出来ます。通常の目標件数を20件上回っており、活発な会員権売買が行われた事を裏付けています。とりわけ会員権市場に於いては、春先から当該会員権価格が上昇している事が、何よりの証左と言えます。

2020年度は新型コロナの影響により多くのゴルフ場が苦しむ中、同社も同様に年間来場者数が対前年比2,595名減少しております。しかしながら同社決算は約4,300万円の経常利益を計上しており、如何に会員権の名義書換収入が、同社決算に貢献しているかが理解出来ます。

今期も又、前期同様の好調さを、維持出来るものでしょうか。

ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg PGA TOUR を戦う松山英樹選手が、2021年『マスターズトーナメント』で優勝しました。これは日本ゴルフ界にとって、悲願とも言えるものでした。

 此れ迄多くの日本人選手が挑戦するも跳ねのけられてきたメジャートーナメント、特に日本のゴルフファンに最も馴染みのあるマスターズで優勝すると言う快挙を、この度松山選手が成し遂げたのです。正しく日本のゴルフ記録を塗り替える、偉大な一日に成りました。

 現地時間4月11日(日)夕方の7時09分、日本時間4月12日(月)朝の8時09分、松山選手がマスターズトーナメント優勝を達成した瞬間ですが、同選手にとっては2017年8月以来3年半ぶりとなるPGA TOUR通算6勝目と成りました。

 PGA TOUR は2020~2021シーズンへ突入し第28戦目となった今大会ですが、舞台はジョージア州オーガスタのオーガスタナショナルGC(7,475ヤード/パー72)へ移し、88名の選手が参戦しその頂点を目指しました。優勝した松山選手の4日間に及ぶ、スコアと順位は下記の通りです。

松山選手 1日目 2日目 3日目 4日目
当日スコア 69 71 65 73
通算スコア -3 -4 -11 -10
順位 2位T 6位T 1位 1位

 関連する記事は、下記のリンクよりご確認頂けます。
松山英樹選手PGAツアー5勝目_WGCブリヂストン招待優勝
松山英樹選手ツアー4勝目達成_フェニックスオープン2017優勝
松山英樹選手HSBCチャンピオンズ優勝_PGA TOUR 3勝目
松山英樹選手2勝目_PGA TOUR ・フェニックスオープン
松山英樹選手が初優勝_ザメモリアル トーナメント

日鉄日新ビジネスサービスは(株)金乃台をM&Aにて譲渡

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ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 茨城県の金乃台カントリークラブを保有する日鉄日新ビジネスサービス株式会社は、2021年5月1日当該ゴルフ場を株式会社太平洋クラブへ譲渡する事に成りました。残された日数はわずかですが、その具体的な手続きにはどの様になるのでしょうか。

 関係者の話を総合すると、日鉄日新ビジネスサービス社が有しているゴルフ場事業を、現在の運営会社である株式会社金乃台へ移管し、その後その株式を太平洋クラブへ譲渡する流れになる様です。いわゆるM&Aと言われる手法に成ります。

 株式会社金乃台が経営と運営を一挙に担う事に成り、その親会社が太平洋クラブに成ったとも言えます。太平洋クラブにとっては初の単独ゴルフ場になる訳ですが、此れまでの共通会員制とは異なった手法も求められる事から、新たなゴルフ場事業の地平を切り開いて行く事に成ります。

 太平洋クラブにとっては新境地とも言え、今後の展開に多くの関係者が注目しています。

戸塚カントリー倶楽部では来年度より年会費を値上げ

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ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 神奈川県の戸塚カントリー倶楽部では、2022年4月より会員の年会費が値上げされます。概要は下記の通りです。

会員種別     年齢 改定前・税込 改定後・税込
正会員 個人(満79歳以下) 110,000円 198,000円
個人(満80歳~満89歳) 55,000円 99,000円
個人(満90歳以上) 27,500円 49,500円
海外会員 22,000円 39,600円
平日会員 個人(満79歳以下) 88,000円 158,400円
個人(満80歳~満89歳) 44,000円 79,200円
個人(満90歳以上) 22,000円 39,600円

 上記内容は、2021年3月の理事会及び会社取締役会にて、決議されたものです。1年間のインターバルを設けている点が特徴であり、これにより会員への告知漏れはないものと思われます。

相模原ゴルフクラブでは株券未取得にて理事会の審査可

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ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 神奈川県の相模原ゴルフクラブでは2021年3月21日に開催した会員総会にて、入会資格認定制度を再度進化した内容で導入する事を決議致しました。これは入会希望者が株券無しで理事会審査を受ける事が出来、株券取得後に会員資格を得られる、より簡略化されたシステムになったのです。

 制度そのものは2018年5月に、初めて導入されていました。この当時の手続きは、株券を取得せずとも理事会審査を受ける事は出来たのですが、株券取得後再度理事会への上程を必要としていました。2段階の手続きを経る必要があったのです。

 その後2019年5月には資格認定制度を一旦廃止したのですが、クラブに相応しい人物で有るか否かの事前審査は継続されていました。しかしながら株券未取得時の審査は、委員会止まりで有り、取得後正式に理事会へ上程すると言う手順を踏んでいたのです。此処でもまた2段階の手続きを、必要としていたのです。

 今回同総会は、入会資格認定制度を復活させました。同クラブ理事会が入会希望者を相応しい人物であると認定したならば、同クラブより入会希望者へ『入会認定書』が発行されます。この認定書の有効期限は半年ですが、この間に入会希望者は、市中より株券を取得しクラブへ提出すれば良いのです。

 過去の重複した手順を簡略化し、より合理的に入会手続きが出来る様になったのです。歴史のある名門クラブでは伝統を重んじており、それは変えられない、変えてはならない点なのだと思われます。しかし時代の変化と共に、変えていかなければならない事も多々あり、その見極めと対応力が今問われている様に思われます。

金乃台カントリークラブは5月1日太平洋クラブへ

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ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 2021年3月30日茨城県の金乃台カントリークラブを経営する日鉄日新ビジネスサービス株式会社は、当該ゴルフ場を株式会社太平洋クラブへ譲渡するとして、当該ゴルフ場のWEBサイトを通じ明らかにすると共に、同日付速達にて会員へも書面で告知しました。

 2021年3月29日両社により締結された株式譲渡契約は、2021年5月1日に履行されますので、同日より株式会社太平洋クラブの一員として、当該クラブは運営されて行く事に成ります。太平洋クラブとしては、共通会員制クラブの枠組みの中に組み入れるのではなく、単独クラブとして運営して行くとしております。

 太平洋クラブにとっては初の試みで有り、新たな一歩を切り開く事に成るものと思われます。ところで現会員へは、4月6日、9日、11日と3回に分け、経営会社よりコースにて説明会が開催されるとの事です。事後報告とは言え、経過説明が行われるものと思われますが、此処で紛糾する要素は少ないものと思われます。

 現会員の中では昨年から『守る会』が結成されており、ゴルフ場譲渡そのものに反対すると言うよりは、此れまでのクラブライフを重んじた運営依頼などを、要望して来ていました。この様な内容が太平洋クラブ傘下となっても継続される模様で、現在会員間には安ど感が広がっています。また現在のゴルフ場スタッフに付いても、継続雇用にて合意が得られている様です。

 昨年「売られるとしても、あの会社だけは嫌だ」と多くの会員が連呼していたのは、過去の事に成ろうとしています。

ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 神奈川県の戸塚カントリー倶楽部では、2021年3月に開催された理事会及び経営会社役員会に於いて、入会預託金の取り扱いについて新たな方針を打ち出しました。

 ポイントは2点。2021年4月1日より新規入会者が倶楽部へ支払う入会預託金額を、正会員であれば此れまでの1,000万円から、半額の500万円へ減額した事。もう1点は、既存正会員が保有している入会預託金額1,000万円の内半額の500万円を、希望者へ来年2022年4月以降に返還すると言うものです。

 当該倶楽部に於いてこの入会預託金なるものを、新規入会者より徴求する様になったのは1992年ですから、来年で丁度30年を迎える事に成ります。首都圏を中心にしたいわゆる名門クラブでは、千葉県の鷹之台カンツリー倶楽部以外ほとんどのクラブで、名称は様々ですがこの入会預託金を徴収しています。

 しかしその取扱いに戸惑っているのも又事実であり、各クラブ内各会員の意見も又様々です。今回この様な大胆な方針を打ち出した戸塚カントリー倶楽部ですが、この影響力は大きく、今後多くのクラブで見直しへ向けた話し合いが、行われていくものと予想されます。

 今回のこの方針に対し会員権市場は好反応を示しており、4月第2週に入り売り情報が皆無なのに対し、買い情報は11件も有ります。ほんの数ヶ月前までは、1000万円を切るか切らないかでうろうろしていた相場も、現在では売り手市場となっています。上がっているとなれば、誰しもが欲しいと感じるのは至極当然の成り行きで有り、今回の対策が当該クラブ相場上昇の起爆剤になった、と言えるのではないでしょうか。

取手国際ゴルフ倶楽部が額賀辰徳プロと所属契約

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額賀辰徳プロ20210401取手.jpg
 < 額賀辰徳プロ

 茨城県の取手国際ゴルフ倶楽部では2021年4月1日、額賀辰徳プロと所属契約を締結した事を明らかにしました。同ゴルフ場では既に北川祐生(きたがわ ゆうき)プロが所属しておりますので、額賀プロで二人目となります。同プロの簡単な概略は、下記の通りです。

誕生年 1984年
身長・体重 183cm・78Kg
出身地 茨城県
出身校 中央学院大学
プロ転向 2006年
通算勝利 レギュラー1勝
チャレンジ4勝

 額賀プロは所属前より同ゴルフ場で練習していた事も有り、同ゴルフ場とは古くから良き関係が出来上がつておりました。その様な中、同ゴルフ場社長の井口氏より額賀プロへ声掛けをし、この度の所属契約へ至った様です。

 額賀プロは2018年にレギュラーツアーの『三井住友VISA太平洋マスターズ』で、念願の初優勝を飾っており、知名度は全国区と言っても過言では有りません。恐らく今年も試合の合間を縫って、同ゴルフ場で練習する額賀プロの姿を、見かける事と思います。

 取手国際ゴルフ倶楽部の会員にとっても、額賀プロの練習風景を垣間見る事は、大変貴重で有意義な時間になる事と思われます。会員ともなれば、懇親の機会も多くあるのかもしれません。楽しみが一つ増えたと言えます。

ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg PGMグループでは2021年4月1日より、全国の傘下ゴルフ場に於いて、会員権の名義書換料減額キャンペーンを廃止しました。これは一重に景品表示法との関係から打ち出した対策と思われますが、関係窓口では明言を避けるものの、「誤解を避ける様スッキリさせたかった」としております。

 同グループでは買収したゴルフ場の名義書換開始時に、高止まりしていた名義書換料を改定する事無く、市場に於ける会員権価格との調和を考慮し減額キャンペーンを行う事で、ユーザーが購入し易い価格を提示して来ておりました。ある意味経営交代した事により、より良いサービスを提供出来ると言う、同グループのアピールに繋がった点もあります。がしかしなら今日となっては、この継続期間が長くなりすぎたとも言えます。

 同グループは東証一部上場・株式会社平和の連結対象企業ですから、当然順法行為は最も尊ぶ必要があり、社会から求められる性格のものです。長期に渡る「減額キャンペーン」が違法行為と論ずる事は出来ませんが、主旨とする処が明確にユーザーへ訴求出来ていなかったのも事実です。

 今回「減額キャンペーン廃止」を徹底させた同グループですが、その動向はゴルフ場業界へ大きく影響して行く事と思われますので、今後同様のキャンペーンを打ち出している多くのゴルフ場が、追随して来る可能性が有ります。今回のPGMグループによる英断が、好影響をもたらす事を期待したいものです。