東京都の青梅ゴルフ倶楽部では2021年9月より、会員権の名義書換手続き時に、退会者である名義人の印鑑証明書について、その期日を一切不問としました。
当該倶楽部では2020年10月25日に開催された取締役会理事会の合同会議に於いて、印鑑証明書の期日をこれまでの3ヶ月から半年へ改定しておりましたが、その一年後には期日不問としたのです。ドラスティックな改革が断行された、と言っても過言では有りません。
今回この改革は会員権業者の要望などを踏まえ、倶楽部の有識者会議にて検討された結果ですが、その背景には当該倶楽部が株主会員制を基本に据えている点を上げられます。如何に株券の譲渡制限を設けているとしても、その有価証券としての性格を軽視出来ないのだと思われます。
そこで考えられたのが、譲渡証明として印鑑証明書が添付されている名義書換手続きで有れば、その期日を問う事は無いとしたのだと推察されます。株主会員制ゴルフ場の苦労を、読み取れる様なこの間一連の変更でした。
さいたま梨花カントリークラブ(埼玉県)では2022年3月に入り、正会員の補充募集を開始しました。2015年4月に正平合わせ2,250名ほど在籍して会員も、現在1,790名ほどへ減少しています。
此れは主に会員の高齢化による自然退会が、大きな要素になっているものの、この傾向に歯止めをかけるのが、この度の補充募集の大きな狙いと言えます。その募集概要は、下記の通りです。
■ 募集会員 正会員(個人、法人)
■ 募集価格 363,000円(入会金330,000円+消費税33,000円)
■ 募集口数 200口
■ 募集期間 2022年3月10日より定員に達する迄
■ 資格譲渡 可
募集期間中も既存会員権の名義書換を停止にしなとの事ですから、市場を通じて当該クラブ会員権を取得出来ますが、売り45万円の買い23万円の中値は34万円ほどですので、どのルートで入会されてもそのコストに大きな差異は無いと思われます。
なお当該クラブに於ける名義書換の特徴は、書換料金をクラブ側が徴収していない点ですが、此れは2013年4月1日より開始されたもので、今日まで継続されています。
沖縄県は2022年5月15日に本土復帰50周年を迎えますが、此れを記念し3月25日(金)に「沖縄オープンゴルフ選手権」が、今年初めて一般社団法人那覇青年会議所の主催にて開催されます。
沖縄県名護市のかねひで喜瀬カントリークラブを舞台に、116名の男女プロとジュニアが参戦します。賞金総額300万円、優勝賞金100万円の1日勝負となりますが、倉本昌弘、宮里聖志、山城奈々選手等などが出場予定です。
このトーナメントは2021年秋頃より企画され決定したものですが、この試合の模様はユーチューブを通じ、無料で観戦する事が出来ます。主催者によれば来年以降も、継続して開催するとしています。なお沖縄県では様々な50周年記念事業を、開催する予定との事です。
共通会員権の太平洋クラブでは2022年3月1日より、会員権の名義書換を同年9月末日までの期間限定で開始しておりますが、その手法が従来の一般的取り扱い方法とは異なり、今後の手続きの在り方を明示している様にも受けとれます。
現会員が市場を通じ自らの会員権を売却しようとした場合、一般的には市中の会員権業者へ依頼する事になる訳で、此処迄は太平洋クラブに於いても基本的な変化は有りません。しかしながらここから先の入会に関する手順が、大きく変化して来ます。
入会申請者は基本的な入会関係書類2通を、先ず当該クラブへ提出します。その後当該クラブが求めている8点ほどの書類に付いて、それを記述するフォーマットを添付したメールが、入会申請者へ届きます。入会申請者はメールに記述されたURLへアクセスする事で、種々の申請用紙を入手出来ます。
この手続きでは会員権業者の役割が極端に軽減、いや除外されていると言うのが正確な内容であり、具体的な入会手続きは当該クラブと入会希望者が、直接やり取りする様になるのです。入会希望者と会員権業者との関わり合いは、注文された瑕疵の無い会員権を届ける、極端な話此処で終了します。
新たな時代の、幕開けなのかも知れません。
猿島カントリー倶楽部(茨城県)では会員資格保証金証書(ゴルフ会員権)を紛失した場合、その再発行に当たり次の様な手順を取っています。
再発行手続きに於ける特徴は、多種多様な書類を徴求するのでは無く、再発行までの期間を充分に確保している点です。なおこれは2022年3月時点での、大まかな工程に過ぎない事をご理解下さい。
1、証書紛失届を倶楽部へ提出

2、提出後、6ヶ月間待機

3、期間経過後に再発行請求書及び念書を提出。念書へは保証人1名が印鑑登録証明書を添付。

4、再発行が承認され、倶楽部より再発行手数料税込11万円の請求有り

5、手数料支払い後、3週間ほどで新證券が、名義人へ届きます。
ゴルフ会員権再発行手続きは、あくまでも名義人がその資格を第三者へ譲渡したい時、必要不可欠なものですが、例えば名義人が預託金の償還を直接受ける場合、その再発行手続きは不要です。本人確認が取れれば倶楽部は直接本人へ預託金を返還するのみですので、ゴルフ会員権が有るか無いかは意味の無い事なのだと言えます。
公益社団法人日本プロゴルフ協会は役員改選期を迎えた事から、2022年3月10日の定時社員総会にて、新たな理事及び監事を選任すると共に、その後に開催された臨時理事会は、今期会長として吉村金八氏を選任しました。
吉村氏は代議員100票中61票を獲得しての就任ですが、新吉村体制の布陣は下記の通りです。任期は2022年3月10日より、2024年3月開催予定の定時社員総会終了時までとなります。(個人名は敬称略)
会長 吉村 金八 (よしむら きんぱち)_69歳
副会長 芹澤 信雄 (せりざわ のぶお)_62歳
副会長 明神 正嗣 (みょうじん まさつぐ)_62歳
会員理事 天野 利之 (あまの としゆき)_67歳
会員理事 草野 忠重 (くさの ただしげ)_66歳
会員理事 古村 誠 (こむら まこと)_57歳
会員理事 田中 泰二郎(たなか たいじろう)_59歳
会員理事 千葉 晃太 (ちば こうた)_40歳
会員理事 時田 陽充 (ときた あきみつ)_66歳
会員理事 中上 達夫 (なかがみ たつお)_61歳
会員理事 長崎 誠 (ながさき まこと)_65歳
会員理事 西田 徹朗 (にしだ てつろう)_59歳
会員理事 稗田 美佐男(ひえだ みさお)_64歳
会員理事 平山 徳男 (ひらやま のりお)_58歳
会員理事 深澤 治 (ふかさわ おさむ)_59歳
会員理事 松尾 貴將 (まつお たかまさ)_63歳
会員理事 水谷 久嗣 (みずたに ひさつぐ)_63歳
会員理事 山口 通 (やまぐち とおる)_66歳
会員理事 山本 幸路 (やまもと こうじ)_47歳
会員外理事 池田 克彦 (いけだ かつひこ)_69歳
会員外理事 市村 元 (いちむら げん)_51歳
会員外理事 井上 尚彦 (いのうえ ひさひこ)_57歳
会員外理事 加藤 賢治 (かとう けんじ)_58歳
会員外理事 菊川 久美子(きくかわ くみこ)_64歳
会員外理事 田島 創志 (たじま そうし)_45歳
会員外理事 森川 英幸 (もりかわ ひでゆき)_53歳
会員外理事 三石 茂樹 (みついし しげき)_53歳
会員外理事 吉川 なよ子(よしかわ なよこ)_73歳
監事 篠崎 正己 (しのざき まさみ)_68歳
監事 樋口 達 (ひぐち わたる)_51歳
平塚富士見カントリークラブ(神奈川県)では数年前より、会員権の名義書換手続きに要する書類を、請求者へeメールで送っています。中身はワードやエクセルで作成したものです。
此れは入退会者が、パソコン上で速やかに書類を作成出来る様に配慮したもので、特に法人の担当者への利便性が考慮されています。このシステムを導入する時点で、Webサイトのトップ画面より、PDFにてダウンロードする方法も検討された様です。
しかしながら此れへPC上からの直接書き込みは、専用ソフトが必要になる為、ソフトの普及と慣れの点からPDF方式を断念したとの事。PDFをダウンロード後、全て手書きにするならば問題無いのだと思われますが、文字が判別し易く整った書面とする為に、敢えて避けたかったと言えます。
此処迄見て来ると当該クラブでは、法人をかなり意識したモノ作りに徹していると見て取れると同時に、如何に法人需要が多いのかも逆に推察出来ます。なおパソコンに不慣れな個人ニーズに対しては、紙ベースでの書類を郵送し対応しているとの事です。
福島県いわき市の(JGMセベバレステロスゴルフクラブいわき)では、2021年4月1日より休場しておりましたが、2022年1月に入り全会員へ閉鎖案内を送付しました。
閉鎖案内の書面では、具体的な閉鎖時期に付いて明言を避けているものの、会員へはグループコースのJGMサラブレッドゴルフクラブへ、無償で移籍手続きが出来るとしています。ところで移籍会員には2種類あり、常陸開発株式会社発行の證券保有者へは、新会員証券が発行され将来会員資格譲渡及び名義変更が可能としています。
しかしながら< セベバレステロスゴルフクラブいわき >の会員へは、新證券が発行されず、又会員権譲渡並びに名義変更も不可の、いわゆる一代限りのプレー会員資格が与えられるとしています。大変落差の激しい内容になっています。
ところで閉鎖への結論が出された背景には、旧経営会社のデタラメな経営による多くの障害と、再開へ向けた甚大な費用負担が求められる事、これ等が営業再開を妨げた大きな要因で有るとしています。ところで会員による移籍への意思表示は、2022年3月末まででとしており、残された時間は後わずかと成りました。
千葉県の大栄カントリー倶楽部では2022年4月1日より、会員権の名義書換料を改定します。その概要は下記の通りです。
会員種別 |
改定前(税込) |
改定後(税込) |
正会員 |
1,320,000円 |
1,650,000円 |
平日会員 |
660,000円 |
825,000円 |
この度の改定は、2022年2月6日に開催された当該倶楽部理事会にて、決議された内容です。上記内容は正会員で30万円、平日会員で15万円の値上げとなります。単純な評価をすれば、会員権市場に於ける会員権価格へ、悪影響を及ぼす様に思われますが、今年度の名義書換件数は40件ほどで、着地するのでは無いかと予想されています。
これはゴルファーより高評価を得られているが故の結果だと思われますが、上昇基調はこの様な現象のみならず、昨年2021年6月より行われた210万円(保証金100万円+入会金税込110万円)募集は、大変好評で同年12月には80口を完売したとの事です。
この様な追い風を受けての名義書換料改定ですが、この事により若干名義書換件数は、落ち込むのでは無いかと当該倶楽部では想定しており、既に織り込み済みです。自信に満ちた倶楽部運営を行っている大栄CCの姿は、市場の会員権価格と運営実績は必ずしもリンクしない、と言う好事例なのかも知れません。
鹿島の杜カントリー倶楽部(茨城県)では、2022年3月1日より第二次新規会員募集を開始しています。募集概要は下記の通りです。
募集会員 |
正会員(個人、法人一名記名式) |
募集金額 |
440,000円(入会金+消費税) |
募集口数 |
100口 |
募集期間 |
2022年3月1日より定員に達する迄 |
当該ゴルフ場は過去2度に渡る法的整理を経て、2016年11月30日にPGMグループ傘下と成りました。それまで多くの苦渋を味わって来た当該倶楽部会員ですが、会員数は旧経営者時代を含め、過去幾多の会員募集を経るも、増減の繰り返しにより2022年3月時点で1,000名前後で推移しています。
PGMグループでは安定した倶楽部運営を行って行く上で、一定数の会員数確保は必須テーマで有り、今後も予想される現高齢会員の退会傾向を見据えた場合、補充会員の募集活動は適時行う必要があるのだと思われます。
この様な流れの中、2017年8月3日から開始されたPGMグループ初の会員募集は、この度の募集内容とほぼ同様ですが、2021年12月末に200口完売をもって終了しております。この度は口数を100口とし行うものですが、ゴルフ会員権に対する社会の認識に新たな風が吹き始めている今日、フォローの風を上手に捉えられるか、同グループの手腕にかかっています。
ちなみに当該倶楽部会員に預託金を有している方は皆無であり、全員が無額面のプレー会員との事です。此れは前経営者がPGMグループへ当該ゴルフ場を譲渡するに当たり、預託金の整理を行っている関係からです。