千葉県のカントリークラブ ザ・ファーストは昨年12月20日、関係人集会で厚生計画案を可決し、又同日東京地裁より認可決定を受けました。
2004年2月21日、同地裁より厚生開始手続決定を受けてから2年未満の短期間にて再出発する事になったのです。再建に当たってはゴールドマン・サックスグループが、主要な役割を担っていくことになります。
約800名在籍する会員に対する弁済条件は、以下の通りです。
A、退会会員
(50万円以下については全額+50万円以上お部分については16.88%)を5月31日までに弁済
B、継続会員
(50万円以下については全額+50万円以上お部分については21.88%)新預託金とする。
中峰ゴルフ倶楽部は2005年12月22日、新潟地裁へ民事再生法を申請いたしました。同倶楽部は1987年にゴルフ場開発を目的に設立されました。出資は地元の大手ゼネコンである本間組を中心に、地元の有力企業が補完する形で構成されたのです。
1993年に倶楽部はオープンしたのですが、この間1,500万円から3,000万円にて正会員の会員募集を行い、約700名の会員を集めました。
2000年には預託金の据え置き期間が満了となり300名の会員が退会したのですが、主に償還原資は本間組からの支援によるものでした。この度の法的措置へ至る大きな要素は 1.預託金の償還問題 2.集客減による収益減という二点によるところが大きかったのです。
負債は会員400名の預託金30数億円と、本間組等からの借入金を含めて126億円です。本間組は自らの債権90億円を放棄する予定ですので、会員の預託金を差し引いた負債金額は5億円前後になります。同倶楽部は自主再建では無く、スポンサー型再建を目指しております。
2006年1月現在、全国において建設中78コース、認可済み未着工48コースの合計126コースがあり、これらを緩やかなカテゴリーで捕らえるならば「建設中」と言えるのでは無いでしょうか。
- 建設中78コース
1.コース造成中 7コース
2.開発断念或いは物理的に不可能 20コース
3.連絡先不明 8コース
4.工事中断中 43コース
- 認可済み未着工48コース
1.実質断念 6コース
2.連絡先不明 6コース
3.着工見合わせ 31コース
この内容を観るならば、126コースにおいて実質的に可能性が有るのは7コースのみと言えます。ここ数年におけるゴルフ場の再編過程において生じている買収価格(1億円から40億円前後)は、新規に莫大な資本投下をして、ゴルフ場を造成す不合理性の何よりの証左であり、又事実その様な事業主体も皆無と言えます。
昨年は新規にオープンするゴルフ場が皆無でした。1903年に日本初のゴルフ場である神戸ゴルフ倶楽部六甲山ゴルフ場がオープンして以来およそ100年が経過した中で、特に1952年以降はゼロオープンと言う事は有りませんので、流れが変わったとも言える大きな節目の年となったのでは無いでしょうか。関東圏におけるのゴルフ場の分布状況は、下記の通りです。
- 東京都 20コース
- 神奈川 51コース
- 千葉県 154コース
- 埼玉県 83コース
- 茨城県 127コース
- 栃木県 139コース
- 山梨県 41コース
- 群馬県 83コース
- 静岡県 90コース
社団法人経済産業省統計協会(03-3561-2974)は、先程「特定サービス産業実態調査報告書」を発行いたしました。内容はゴルフ場における2001年と、2004年の比較資料を垣間見ることが出来ます。
- 預託金会員数
2001年266万8673人
2004年242万4063人⇒▲24万4610人(9.2%)の減少
- 預託金額
2001年9兆898億円
2004年5兆3142億円⇒▲3兆3142億円(36.5%)の減少
つまり3年間で預託金会員は24万人減少し、金額にして約3兆円、約3割減少した事になります。この減少の背景にはゴルフ場の倒産がありますが、法的整理の過程で無額面のプレー会員権を選択している事が、大きな要因となっております。今後益々この傾向が続くものと思われます。
近年、経営会社の倒産に伴い、預託金を含まない所謂無額面のプレー会員権が増えて来ました。倒産後の継続会員へ発行されたコースが103、法的整理後募集によって発行されたコースが19有り、2005年11月時点で合計122コースに上ります。
これらのコースは基本的に第三者への譲渡を認めておりますが、12月時点で122コース中68コースが名義書き換えを開始しております。
これらプレー権のみのゴルフ場の倒産は今日存在プしませんが、預託金を含まない会員権は債権者としての位置付けではありませんので、将来もし法的整理という状況が起こり得た場合、新たな判断が求められる事は必然だといえます。
12月15日、東証1部へ上場したローンスターグループの、パシフィックゴルフグループインターナショナルホールディングス株式会社(PGGIH)は、初値が142,000円となり公募値112,000円を上回りました。
同社は、公募6万株を含め35万株を、売り出しました。初日の売買高は448,229株で、売買代金は655億円にのぼります。
同社の経営哲学として1、顧客の満足度 2、従業員の満足度 3、効率性と収益性 を掲げており、ゴルフ市場については更なる発展の余地有りとして、拡大路線を展開していく事になります。同社の今後の動向が注目されます。
鳩山カントリークラブ(埼玉)は、12月1日に正会員の補充募集を開始し、14日に終了いたしました。
- 募集口数_105口
- 募集金額_294万円(入会金280万円+消費税14万円)
無額面のプレー会員権であり、会員の親族を中心に募集されました。当初45口限定募集の予定でしたが、高反響の為、急遽経産省へ届出の範囲である105口まで受け入れる事になりました。
今回、無額面の会員権を発行することにより、鳩山CCでは預託金証券との2種類の正会員権が、混在して将来売買されることになります。当然ながら市場価格も格差の出た内容になる事は、予想しえる事です。平日会員権(月から金まで)の募集については、今後本格的に開始されます。
東証1部上場の株式会社アーバンコーポレーション(本社・広島市)は、成井農林(株)の経営する6コースを取得することを、正式に発表致しました。
- 取得コース
1、北海道クラシックゴルフクラブ
2、北海道クラシックGC帯広コース
3、北海道メイプルGC
4、帯広白樺カントリークラブ
5、白河国際カントリークラブ
6、郡山熱海カントリークラブ
同社は今後数年以内に15から20コースほど、取得することをゴルフ場事業の目標としております。
与党は12月15日、「平成18年度税制改正大綱」を決定いたしました。その内容に会員権は網羅されておらず、おそらく来年もまた現行どおりの内容を、維持するものと思われます。
本年6月政府税調は、所得課税のカテゴリーにて(おしなべて分離課税が望ましい)との答申を提出しており、会員権における損益通算制度の変更もやむなし、との雰囲気を助長させておりました。
「大綱」は、国の重要なたたき台になるものであります。その中にて会員権について触れられていない点を見るならば、(ゴルフ会員権の損益通算は現状維持)と考えても充分なのではないかと思われます。しかしながら大切なことは、出来るときに処理しておく事では、ないでしょうか?
東急不動産(株)は2005年12月1日、千葉県の鶴舞カントリー倶楽部を傘下に収めました。同倶楽部は1971年に三井化学株式会社系列のコースとして、オープン致しました。
1998年には三井物産(株)が、全株式を取得し経営に当たってきました。現在の会員数は全ての会員種別を合せて3,000名ほどに上ります。東急不動産(株)は、全ての会員と従業員を継承する予定です。
株主構成が変化する事に伴い、ゴルフ場の経営会社である房総興発(株)は、約28億円の資本金を1億円へ減資し、また資本準備金についても約11億円減少することになりました。
本年に入り東急不動産(株)は手持ちコースの売却と優良コースの吸収を繰り返し、ゴルフ事業の再編と拡大という積極路線を展開しております。この一連の再編により12月現在にて東急不動産(株)の所有コースは16になりました。同会社は今後益々目の離せない存在だといえます。