千葉県の千葉カントリークラブを経営する株式会社千葉カントリー倶楽部は、2025年6月20日に第72期有価証券報告書を公表しました。過去3期に渡る概要は、下記の通りです。
回次 | 第70期 | 第71期 | 第72期 |
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営業収益 | 2,263,275(千円) | 2,241,296(千円) | 2,286,443(千円) |
経常損益 | 47,301(千円) | 94,329(千円) | 32,576(千円) |
当期純損失 | 13,499(千円) | 38,216(千円) | 13,738(千円) |
今期営業収益は71期、70期と比較し遜色なく、大きな波風が無かった事が分ります。しかし当該企業は事業リスクとして5点を挙げる中、特に借地契約や借地料の変更、更にはキャディの人材確保如何によっては集客数を減らさざるを得ない状況であり、業績に影響を与える可能性が有るとしています。
なお当該企業には労働組合が組織されていますが、先鋭化された労働運動やイデオロギー色の強い政治活動などの一翼を担う組織体では無く、従業員の権利擁護を主目的としたもので、安定した労使関係が維持されています。ちなみに千葉カントリー倶楽部従業員労働組合は各コース従業員や、梅郷コースキャディなど58名にて組織されています。
また上記労組の他当該企業には、全労連全国一般労働組合千葉カントリィ支部があり、この支部は梅郷コースキャディ4名にて組織されています。以上2組織の労働組合が有ります。
売上の重要な一部を占めるゴルフ会員権の名義変更登録料ですが、71期では375,000千円を計上するも72期は314,100千円となり約60,000千円が減少しています。これは名義書換料の改定が72期目に有った事から、71期での駆け込み需要からもたらされた反動だと言え、73期では従来通りの動きへ収斂して行くものと思われます。
一社)日本ゴルフツアー機構(JGTO)は2025年6月17日都内会場にて、今シーズン中10月に新規の『フォーティネット プレーヤーズ カップ』開催を明らかにしました。概要は下記の通りです。
■ 大会名称:フォーティネット プレーヤーズ カップ
■ 主 催:ジャパンゴルフツアー選手会(共催:一般社団法人日本ゴルフツアー機構)
■ 特別協賛:フォーティネットジャパン合同会社
■ 協 力:成田ヒルズカントリークラブ株式会社(千葉県)
■ 賞 金:総額100,000,000円(内優勝賞金2000万円)
フォーティネットジャパン社が資金提供し新たに開催される大会ですが、同社がこの大会を開催する事により狙うものは、日本に於ける同社の認知度上昇です。同社マーケティング本部長である米野宏明(こめの ひろあき)氏によれば、企業認知度向上へ向けここ3年間を費やして得られた結論が、ゴルフトーナメント開催だったとの事。
同社の親会社は、米国に本社を置くサイバーセキュリティを本業とするフォーティネット社で、世界有数の企業です。日本法人は2003年に設立されていますが、目的は安心安全なサイバー空間を、日本の取り引き先企業へ提供する事になります。
同社の多くの取り引き先企業役員はゴルフに慣れ親しんでおり、訴求性の高いスポーツだと認識した米野本部長は、米国本社と交渉しJGTOトーナメント開催の予算を勝ち取れた結果が、当該大会開催に繋がりました。トーナメントは複数年開催する計画であり、JGTOとはその様な契約になっています。
企業認知度向上へ向け同社の当面の到達目標を伺う事は出来ませんでしたが、ここ数年での目標達成を射程に入れているものと思われます。しかし至らなかった場合は、「私が責任を取ればいいだけですから」、と悲壮感は無いものの米野本部長はそう語ります。
JGTO選手会主催によるものは当該大会を含め2大会になりますが、「第5のメジャーへ育てたい」とは、選手会のみならずJGTO側の総意でもあります。早期にJGTOツアーからフォーティネットジャパン社が撤退してしまうのか、或いはJGTOツアーの顔へ育つのか、先ずは今秋開催される大会に注目です。
なお今大会の会場となる成田ヒルズカントリークラブとは単年契約との事から、来年会場は変更になる可能性が有ります。
市原市では2025年6月2日(月)、3日(火)、5日(木)の3日間に渡り、選出された市内ゴルフ場の職場を市内高校生へ紹介すると共に、高校生がゴルフ体験をする恒例の『職場見学バスツアー』を開催しました。見学したゴルフ場は6コース、参加者は4高校32名でした。
市と商工会議所の共催により今年8回目の開催となりましたが、詳細は下記の通りです。
日にち | 午前の部 | 午後の部 | 参加校 | 参加者 |
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6月2日(月) | キングフィールズGC | 千葉よみうりCC | 袖ヶ浦高校 | 3人 |
6月3日(火) | 立野クラシック・GC | ロッテ皆吉台CC | 市原緑高校 | 17人 |
6月5日(木) | 浜野ゴルフクラブ | 鶴舞カントリー倶楽部 | 市原高校 一宮商業高校 | 12人 |
6月5日に行われた鶴舞カントリー倶楽部での見学ツアーを取材出来たのですが、12名の生徒は皆真剣にショット練習、パッティング練習、1ホールのラウンド実技に取り組んでいました。初体験の生徒がほとんどですが、多くのお客様がゴルフ場とふれるその重要な側面を、この体験を通じ感じ取られた様に思います。
2025年の今年、市原高校出身者4名が鶴舞CCへ就職していますが、その内男子女子それぞれ1名の方にお話を伺う事が出来ました。入社後は覚える内容が多く大変だと思うものの、社員研修とは異なる現実に対し、細かくメモを取り覚えている、とは男性・岡野さんでした。
その岡野さんは、昨年ゴルフ場を見学した際、社員の方がお客様と楽しく会話している場面をみて、入社を決意された様です。フレンドリーな職場の雰囲気が、とても良かった様です。女性の阿部さんは将来想定している結婚などへ向けて、資金計画を立てやすく大変魅力に感じています。
市原高校の来春卒業予定者の後輩へ向け岡野さんと阿部さんは、「今から面接などの準備を行い、力を発揮出来そうな職場を見つけて欲しい」、とエールを送っていました。
『僕は2025トヨタジュニアゴルフワールドカップでビッグスター』になる。この様に記者会見で開口一番、壮大な思いを語ってくれたのは、勇志国際高等学校1年の長﨑大星(ながさき たいせい)君でした。
梅雨空を吹き飛ばす様、会場は大きな笑いに包まれ、あどけない15歳の顔からは想像出来ない長﨑君の発言は、単なるビッグマウスとは言えない過去の実績をひっさげてのものであり、頼もしさを大いに感じさてくれました。
今年日本男子の代表者は、長﨑大星君の他、大星君の兄である日章学園高等学校3年の長﨑煌心(ながさき こうしん)君と福井工業大学附属福井高等学校2年の松山茉生(まつやま まお)君です。
女子はこの6月10日都内会場の会見に出席出来なかったものの、ビデオレターで思いを語ってくれており、それは大阪桐蔭高等学校2年の岩永杏奈(いわなが あんな)さん、共立女子第2高等学校3年の新地真美夏(しんち まみか)さん、ルネサンス高等学校3年の長澤愛羅(ながさわ あいら)さんでした。
昨年の2024年大会は、男子が韓国、女子がアメリカとそれぞれ優勝し、日本は男女ともに3位でした。会場は愛知県豊田市の中京ゴルフ倶楽部石野コースになりますが、男子は12チーム、女子は9チームが団体戦を戦うのですが、その号砲は6月23日(火)になります。日本のみならず世界のゴルフ界を将来背負うだろう、と思われる選手たちの胎動が此処に有ります。
静岡県の朝霧ジャンボリーゴルフクラブでは、2025年5月より正会員の新規募集を開始したとして、同クラブWEBサイトで明らかにしています。その概要は下記の通りです。
■ 募集金額 443万円(預託金300万円+入会金143万円税込)
■ 募集口数 100口(個人70口、法人30口)
■ 入会条件 1、原則として日本国籍を有する者
■ 入会条件 2、暴力団、反社団体の構成員及び関係者で無い事
■ 入会条件 3、正会員2名の推薦要
現在当該クラブの会員数は正会員587名、平日会員108名が在籍していますが、27ホールコースとしては如何にもこじんまりとした陣容になっています。クラブ活性化の為には、正会員が1200~1300名ほど在籍していても何ら不思議では有りませんし、またそうして行く必要が有るのでは無いでしょうか。
会員数減少の大きな要因は、会員の高齢化に伴う預託金返還による自然退会です。数年前がピークでしたが、多くの会員の預託金返還請求へ、当該クラブが適切に対応した結果でした。しかしながら会員競技などを充実させて行く為には、会員数を増加させていく事は現在必須業務になっています。
なお今回募集業務の総代理店となっている株式会社昭和ゴルフサービス(代表取締役:高橋郁雄)によれば、滑り出しは順調とのこと。
一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会(NGK)は、2025年5月29日都内会場にて第13回定時総会を開催し、2024年4月1日から2025年3月31日までの事業報告を行うと共に、新たな理事・監事選任を行いました。
今回新たに理事3名が選任されましたが、理事長についても2期4年を務めた高桑耐氏に代わり、手塚寛氏が新たな理事長へ就任する事になりました。手塚氏は体調不良を理由に、理事長職を高桑氏へ交代したという経緯がある訳ですが、完全回復とは至らない中で再登板へかける意気込みを伺う事が出来ました。
手塚氏は開口一番「やり残した事が多い」との思いが強くなった、この点が再度理事長就任への動機としています。人材確保やDX化などなど課題は山積しており、重要性を鑑み可能性のある分野から、一つ一つ手掛けて行きたいとしています。
ゴルフ業界は全ての団体が、一方向を向いて進むというのが難しい様に思えるものの、ことゴルフ場に関して言えば固定費削減と言う課題は共通しており、先駆けて情報発信して行きたいとしています。またこれまで当協会が培って来た外国人材の確保については、今年量的拡大を図っていくとのこと。
完全なる体調とは言えない中、手塚理事長に笑顔が戻って来ており、今後の活躍に期待がかかります。
『第22回ネイバーズトロフィーチーム選手権』は最終日の2025年5月30日、韓国チームの優勝で幕を閉じました。各チームのスコアと順位は、下記の通りです。
pos. | Men`s TEAM | Total Gross | R1 | R2 | R3 | Total |
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1 | 韓国 | -38 | 201 | 198 | 211 | 610 |
2 | 日本 | -27 | 212 | 202 | 207 | 621 |
3 | 台湾 | +43 | 234 | 227 | 230 | 691 |
pos. | Women`s TEAM | Total Gross | R1 | R2 | R3 | Total |
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1 | 韓国 | -3 | 216 | 220 | 209 | 645 |
2 | 日本 | +4 | 220 | 217 | 215 | 652 |
3 | 台湾 | +17 | 223 | 222 | 220 | 665 |
男女共に韓国チームの優勝と成りました。男子チームの中で3位となった長﨑大星さんは、試合を振り返り次の様に語っています。傍線内は、コメントを一部抜粋したものです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
韓国選手のショット力、ティショットの安定性とかを自分と比べると、全然ついてけなくて、・ ・ ・ ・ ・ 。日本の選手とだけ毎回回ってると、だいたい偏ってきて自分と似たようなプレーをするんですけど、自分にない目線だったりコース戦略とかもしっかりして来るので、そこが参考になる━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
また女子2位となった藤本愛菜さんのコメントは、下記傍線内ですが、このコメントも一部抜粋しています。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この試合で仲の良いSoomin Oh(韓国)と会えて嬉しかった。今後はプロテストに合格することを目標に頑張っていきたいです。
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2025年5月28日(水)の本日より30日までの3日間、鳥取県西伯郡の大山ゴルフクラブを舞台に、2025年度第22回『ネーバーズトロフィーチーム選手権』が開催されます。
この大会は、日本、韓国、台湾の3ヶ国による男女別々のチーム戦になりますが、日本からは下記の8選手が参戦します。なお試合は各日、男女それぞれの内3名のスコアを採用し、3日間の合計ストロークで順位が決定します。
■ 男子チーム
・佐藤快斗(さとう かいと)___東北福祉大学2年
・竹原佳吾(たけはら けいご)__早稲田大学4年
・長﨑大星(ながさき たいせい)_勇志国際高校1年
・松山茉生(まつやま まお)___福井工業大学附属福井高校2年
■ 女子チーム
・髙岸 鈴(たかぎし りん)___ネットの大学managara1年
・鳥居さくら(とりい さくら)__日本ウェルネススポーツ大学1年
・藤本愛菜(ふじもと あいな)__日本ウェルネススポーツ大学1年
・廣吉優梨菜(ひろよし ゆりな)_福岡第一高校1年
かつて3ヶ国は日本と韓国、日本と台湾と言う形で国際親善を目的に、国際競技を開催して来ましたが、アジア地域におけるゴルフの更なる発展を目的に、2001年より3ヶ国の国際公式競技として開催されてきたのが、当該大会の『ネイバーズトロフィーチーム選手権』です。3ヶ国が順番でホスト国となり、今年は日本です。
ちなみに日本男子は、2021年、2004年、2012年、2017年、2018年、2019年、2023年と7回、女子は2004年、2005年、2007年、2013年、2014年、2015年、2017年、2023年の8大会でそれぞれチーム優勝しています。なお2020年と2021年更に2022年はコロナの関係から、中止となっています。
2025年より本格的にUSLPGAツアーへ参戦している岩井姉妹ですが、5月25日(日)に妹の岩井千怜選手が、『メキシコ・リビエラマヤオープン』で初優勝を遂げました。
メキシコのエルカマレオンGCを舞台に戦われた試合ですが、岩井選手の4日間の順位とスコアは、1日目-4・首位タイ、2日目+2合計-2・10位タイ、3日目-4合計-6・2位タイ、4日目-6合計-12でした。2位のジェニー ベイ(米国)選手へ6打差をつけての、いわゆるぶっちぎりでの初優勝と成りました。
同選手は2024年12月に開催されたUSLPGA予選トーナメントにて21アンダーで2位に入り、2025年度の出場権を獲得していました。今年は日本人選手の活躍が目覚ましく、竹田麗央選手が3月に5戦目の『ブルーベイLPGA』で優勝、4月には西郷真央選手がシェブロン選手権で優勝しております。
今や日本人選手の誰が優勝しても、極端に驚きをもってニュースに接する事は無くなっており、それだけ日本人選手の技術向上と層が、国内外で厚くなって来たあらわれなのかも知れません。ちなみに今回の優勝賞金は、37万5000ドルです。
公益社団法人日本プロゴルフ協会(PGA)は2018年から2025年までの8大会、スポンサーが付かない状態で公式戦『日本プロゴルフ選手権大会』を運営して来ました。
ですが遂に2026年より2028年までの3年間、センコーグループホールディングス株式会社(センコーGHD)が冠協賛社、タイトルスポンサーになることが明らかになりました。
PGA・明神会長は2025年に入り、様々な会見を通じスポンサーに関する件が進んでいるものの、契約・調印におよんでいない為、公表出来る状況では無いとして来ました。
この様な中、第92回目の同大会開催を明日に控えた5月21日(水)、開催コースとなった三甲ゴルフ倶楽部谷汲コースにて、PGA及びセンコーGHDそして開催コース3社による調印式と共に発表となりました。
開催コースはセンコーGHDのグループ会社であるエヌディーシー株式会社が経営する滋賀県の蒲生ゴルフ倶楽部になりますが、同ゴルフ場は此れまで下記の通り数々のトーナメント開催の実績が有ります。
■ 日本女子プロゴルフ選手権(1980年、1983年)
■ 宝インビテーショナルゴルフトーナメント((1985年~1993年)
■ ‘86日経カップ中村寅吉メモリアルトーナメント(1986年)
■ 第24回三菱自動車トーナメント(2000年)
東京証券取引所プライム市場上場のセンコーGHDでは、グループ会社194社、グループ従業員26,717名を擁し、ゴルフ部や柔道部更には剣道部や陸上競技部など様々な倶楽部活動を行っています。グループ全体の一体感を醸成し、グループブランディング向上の一環として、この度の「日本プロゴルフ選手権」を支援して行くとしています。