千葉県市原市では市内5ヶ所のゴルフ練習場と提携し、2025年7月17日より無料のレンタルクラブを設置しました。市内在住の小学校4年生以上の方であれば、提携練習場へ出向きレンタルクラブを利用し練習出来ます。いわゆる手ぶらで練習出来る訳ですが、打席料及びボール代は別途必要になります。
■ 無料レンタルクラブ設置練習場(順不同)
・アネックスゴルフ (市原市不入斗1211ー2)
・光風台ゴルフガーデン (市原市安須937)
・ジャンボゴルフクラブ (市原市能満2086-89)
・ジョイバードゴルフ練習場 (市原市金剛地1611-14)
・パワーゴルフレンジ (市原市大厩1375)
■ 貸出クラブ(各練習場ごとの設置本数)
・男性用13本<ウッド4本(内左用1本)、アイアン9本(内左用2本)>
・女性用8本<ウッド6本、アイアン2本>
・身長150㎝ジュニア用6本<ウッド3本、アイアン3本>
・身長130㎝ジュニア用5本<ウッド2本、アイアン3本>
※ なお男女大人用ゴルフクラブは、(公社)日本パブリックゴルフ協会からの寄付との事。
官民挙げてのこの取り組みに対し市では、小中学生の保護者や教職員全ての方が登録されているメールサービス・コミュニティサービスを通じ、7月17日の夕方から18日の早朝にかけ、今回の内容を一斉告知して行くとしています。
ゴルフクラブセットが高価な為、なかなか取り組めないと言う市民の声を吸い上げる形で始まった無料レンタルクラブサービスですが、これは将来のゴルファー創造へ向けた取り組みとも言えます。いつの日か、市原市民であれば何方でもゴルフに接した事がある、その様な市民スポーツとなる日を想定した取り組み、その第1歩が始まりました。
千葉県市原市の市原高校では2025年の今年、就職者41名の内6名が市内ゴルフ場へ就職しています。6名の内2名が鶴舞カントリー倶楽部へ就職しており、「覚える事が多いです」と一生懸命ですが、働き甲斐を見い出している様です。
当該高校は旧鶴舞桜が丘高校と旧市原高校が統合され、2019年4月に新生市原高校として出発しています。市原市を南北に分けた場合、牛久エリアが一つの分岐点になるのですが、市原高校はその牛久エリアに在り、ある意味南部エリアの中学生を吸収する役割を担った高校とも言えます。
市原高校の大岩良徳校長は、地域産業の特色としてゴルフ場と福祉を上げてます。地域社会へ貢献出来る人材の育成、これを大きな命題と捉えている大岩校長は、とりわけゴルフに関しては地域ゴルフ場と連携し、1年生全員へゴルフ体験を実施しています。
詳細につきましては、『千葉県市原市内多くのゴルフ場へ人材を輩出する市原高校』と題し、レポートをまとめました。是非、お目通し頂ければ、幸いで御座います。
過去52回の歴史を誇る男子プロゴルフトーナメントのフジサンケイクラシックは、53大会目となる今年2025年、食品の激安スーパーとして有名な株式会社ロピアを、特別協賛企業として迎える事になりました。
これに合わせ大会名も、従来のフジサンケイクラシックから『ロピア フジサンケイクラシック』へ変更になりました。大会は9月4日(木)~7日(日)までの4日間、山梨県の富士桜カントリー倶楽部で開催されます。
和歌山県の国木原ゴルフ倶楽部を経営する国木原開発株式会社(代表:木内栄一)は、2025年7月3日に和歌山地裁へ民事再生法の適用を申請しました。事件番号は「令和7年(再)第2号」です。
会員約1300名が保有する預託金債権を含めた負債総額は約20億円ですが、会員による預託金返還請求はほとんど無い状況であり、また日常の資金繰りも問題なかったものの、グリーン芝の劣化に対する新たな対策を打てなかった点、芝の入れ替えにかかる費用の資金調達が出来なかったのが致命傷になったとの事。
現木内社長は創業者よりゴルフ場の再建を託され就任した経緯があり、ある意味法的整理の機会をうかがっていたとも言えなくも無いのですが、しかしそうしなければ負の遺産を整理出来なかったほど、当該企業の台所事情は苦しかったのです。
現木内社長は裁判所の監督下となった現在、そして解除されるまでの残り数年、代表者としての地位に留まるものと思われますが、今回の法的整理はプレパッケージ型ですので、債権者集会が開催される7月17日以降に、新たなスポンサーが明らかになるものと思われます。
再建にあたりどの様な計画を打ち出せるのか、現木内社長と今回の法的整理にあたり、申請代理人となった弁護士法人虎ノ門スクェア法律事務所(港区虎ノ門、TEL 03-5408-1591)の栁井健夫弁護士の手腕に期待がかかります。
一都三県で54店舗のインドアのゴルフスクール(ZENGOLF)を展開するツリーベル株式会社が、埼玉県のリバーサイドフェニックスゴルフクラブ取得し、2025年6月20日より運営を開始しています。
ツリーベル社では、当該ゴルフ場の経営会社である株式会社フェニックスの全株式を取得する事で、傘下におさめた訳ですが、その狙いについて「インドアとアウトドアをつなぐ新たなゴルフ体験の流れが実現」したとして、ゴルフスクールとゴルフ場との相乗効果拡大を念頭においています。
ツリーベル社の概要は下記の通りです。
■ 会社名:ツリーベル株式会社
■ 所在地:東京都目黒区三田1-4-2 恵比寿ガーデンテラス壱番館2F
■ 創 業:2005年9月
■ 資本金:5,000万円
■ 代表者:代表取締役 森田 晋平
東急不動産株式会社及び日本駐車場開発株式会社は、2025年6月27日にそれぞれ広報を通じ、東急不動産が所有する子会社・伊豆観光開発株式会社を、2026年3月1日に日本テーマパーク開発株式会社へ譲渡することを明らかにしました。
伊豆観光開発は1979年に東急不動産の傘下に入り、今日天城高原ゴルフコースやホテル、別荘地などを所有し、その運営を東急リゾーツ&ステイ株式会社へ委託して来ています。
東証プライム上場の日本駐車場開発は子会社の日本テーマパーク開発を通じ、伊豆観光開発の株式を取得する訳ですが、取得する企業の業績及び日本テーマパーク開発の概要は下記の通りです。
■ 名 称:日本テーマパーク開発株式会社
■ 所在地:東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング
■ 代表者:代表取締役 内藤佐和子
■ 主事業:テーマパーク、遊園地の運営・管理、別荘地の管理及び売買・賃貸
■ 資本金:50百万円
■ 設立日:2016年5月20日
決算期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 |
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売上高 | 1,005百万円 | 1,074百万円 | 1,080百万円 |
当期純損益 | 106百万円 | 115百万円 | 97百万円 |
なお日本駐車場開発は今回の株式取得の目的について、日本テーマパーク開発は観光を軸としたまちづくりや地方創生を行っており、全国展開のM&A活動は東京証券取引所への上場を視野に入れてのものであり、今回もその一環だとしています。
大利根カントリークラブ(茨城県)を経営する株式会社大利根カントリー倶楽部が、2025年6月30日第67期有価証券報告書を公表しました。概要は下記の通りです。
回次 | 第65期 | 第66期 | 第67期 |
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売上高 | 1,319,070千円 | 1,439,032千円 | 1,643,914千円 |
経常利益又は経常損失 | 24,843千円 | 72,337千円 | △ 39,925千円 |
当期純利益又は当期純損失 | 22,418千円 | 72,550千円 | △ 42,738千円 |
此れまでに無い売上高を計上した第67期ですが、その売り上げを支えている総来場者数は年間56,709名でした。第66期に比べ731名が減少したのですが、その内訳は会員が26,838名で991名の減少、ゲストが29,871名で260名の増加でした。
前期より来場者が減少したにも関わらず売上高が良かったのは、コンペの増加などにより客単価の高いゲストが増加した事により、例えばグリーンフィ収入が15,275千円、キャディ料収入が17,898千円、食堂売上が12,607千円それぞれ増収になったのが、大きな要因だったとしています。
しかしながら昨今の物価高騰から、人件費、コース整備業務委託費、肥料薬品費、機械工具費、電力燃料費、修繕費等などが増加すると共に、更に大型設備投資を行った為、終わってみれば経常及び純利益ともにマイナスになったとしています。
当該クラブは会員の同伴或いは紹介無くしてゲストがプレーする事は出来ませんが、会員の高齢化による2年連続での来場者数減少は大きなリスク要因になっています。この様な中、クラブ活性化の基礎とも言える会員入れ替えは、年間60~70名ほど行われており下支えになっています。
当該クラブでは第68期の目標として、年間来場者数を59,300名へ設定しています。この為に様々な会員ゲスト優遇策を11点ほど練っており、その効果がどの様に今期数字として反映されるのか注目されます。
筑波カントリークラブ(茨城県)を経営する株式会社筑波ゴルフコースは、2025年6月27日に第69期有価証券報告書を公表致しました。その概要は、下記の通りです。
回次 | 第67期 | 第68期 | 第69期 |
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売上高 | 774,549千円 | 798,996千円 | 819,312千円 |
経常利益又は経常損失 | 5,179千円 | 28,652千円 | △ 2,835千円 |
当期純利益又は当期純損失 | 367千円 | 8,905千円 | △ 2,368千円 |
第69期は4期ぶりに赤字決算になりましたが、売上は此れまでに無い金額を計上しています。売り上げの基になる来場者数は、会員が22,835名にて前期比498名の減少、ゲストは14,145名にて同様に前期比125名が減少しています。
結果として前期比623名が減少し、36,980名になりました。マイナス1.7%の減少です。しかしながら客単価の高いゲストの来場が増えた事と、5人乗り乗用カート利用料やプロのレッスンフィ増加、これらが大きく影響し売り上げは、これまでにない数字になっています。
かつてない売り上げを出せた反面、営業費用が7.4%かさんだ為、経常及び純利益ともにマイナスになりました。営業費用の主な内訳は、人件費が6.3%、減価償却費が6,514千円、コース管理費が13,983千円それぞれ増加しています。
当該クラブは低価格化ゴルフ場との差別化、つまり価格競争に巻き込まれない営業方針で臨んでいますが、第69期の赤字対策について報告書は多くを語っていません。今後も従来通りの方針に変更無く、運営されて行くのだと思われますが、今期どの様な結果を出せるのか注目されます。
大洗ゴルフ倶楽部を経営する株式会社水戸カンツリー倶楽部は、2025年6月27日に第73期有価証券報告書を公表しました。その概要は下記の通りです。
回次 | 第71期 | 第72期 | 第73期 |
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売上高 | 779,292千円 | 819,526千円 | 876,755千円 |
経常利益又は経常損失 | 15,111千円 | 5,340千円 | 22,915千円 |
当期純利益又は当期純損失 | 14,488千円 | 4,398千円 | 23,414千円 |
4期連続での黒字になったとの事ですが、来場者は36,815名から35,215名へと1600名減少しています。来場者の内訳は会員17,273名、ビジター17,942名です。
来場者が減少しているにも関わらず経常が好調な要因を、季節優待制度を廃止した関係からビジターフィが上昇、更にはキャディフィの上昇などが結果として客単価上昇となり、好決算に反映されたとしています。
当該クラブの営業方針としては、他コースとの価格競争に巻き込まれる事無く、日本屈指の難コースであるという特色と優位性を強調し、プレー価格を維持して行く点を挙げています。そう言う意味では、プロトーナメント誘致であったりプロテストの試合会場に選定される、これらが重要な要素になって来るとしています。
当該クラブがおかれた特殊性を良く理解した営業戦略と言えますが、今期へも引き続き期待がかかります。
埼玉県の飯能ゴルフクラブを経営する株式会社飯能ゴルフ倶楽部の第67期決算が、2025年6月25日に公表されました。比較する為、前2期分を含めた概要は、下記の通りです。
回次 | 第65期 | 第66期 | 第67期 |
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売上高(千円) | 621,411 | 684,151 | 679,547 |
経常利益又は経常損失(千円) | 63,714 | 42,420 | 2,786 |
当期純利益又は当期純損失(千円) | 40,024 | 31,076 | 800 |
67期売り上げは、66期及び65期と比較し大きな遜が無いものの、純利益は80万円と大きく落ち込みました。これは新たに4名の人員を増やした事に伴う経費が、大きくかさんだ為だとしています。
また最終損益は営業外収益である会員権の名義書換料に依存しており、この収入が落ち込んだ時、業績へも大きな影響をもたらす可能性が有る、この様な事業リスクが内在している事を、かねてより有価証券報告書は警告しています。
この事業リスクを具体的に見るならば、66期は65期より38,500千円、67期は66期より4,900千円名義書換料が減少しています。この傾向に対し当該クラブでは、入会のハードルを下げる訳にはいかないとしています。至極まっとうな話だとは思うものの、であるならば抜本的な対策が、急務の様にも思われます。
なおコースはベントとバミューダの2グリーンであり、有限会社G-Westがコース管理を行い、会員及びゲストより高い評価を受けているとの事です。