大洗ゴルフ倶楽部を経営する株式会社水戸カンツリー倶楽部は、2025年6月27日に第73期有価証券報告書を公表しました。その概要は下記の通りです。

回次第71期第72期第73期
売上高779,292千円819,526千円876,755千円
経常利益又は経常損失15,111千円5,340千円22,915千円
当期純利益又は当期純損失14,488千円4,398千円23,414千円

 4期連続での黒字になったとの事ですが、来場者は36,815名から35,215名へと1600名減少しています。来場者の内訳は会員17,273名、ビジター17,942名です。

 来場者が減少しているにも関わらず経常が好調な要因を、季節優待制度を廃止した関係からビジターフィが上昇、更にはキャディフィの上昇などが結果として客単価上昇となり、好決算に反映されたとしています。

 当該クラブの営業方針としては、他コースとの価格競争に巻き込まれる事無く、日本屈指の難コースであるという特色と優位性を強調し、プレー価格を維持して行く点を挙げています。そう言う意味では、プロトーナメント誘致であったりプロテストの試合会場に選定される、これらが重要な要素になって来るとしています。

 当該クラブがおかれた特殊性を良く理解した営業戦略と言えますが、今期へも引き続き期待がかかります。

 埼玉県の飯能ゴルフクラブを経営する株式会社飯能ゴルフ倶楽部の第67期決算が、2025年6月25日に公表されました。比較する為、前2期分を含めた概要は、下記の通りです。

回次第65期第66期第67期
売上高(千円)621,411684,151679,547
経常利益又は経常損失(千円)63,71442,4202,786
当期純利益又は当期純損失(千円)40,02431,076800

 67期売り上げは、66期及び65期と比較し大きな遜が無いものの、純利益は80万円と大きく落ち込みました。これは新たに4名の人員を増やした事に伴う経費が、大きくかさんだ為だとしています。

 また最終損益は営業外収益である会員権の名義書換料に依存しており、この収入が落ち込んだ時、業績へも大きな影響をもたらす可能性が有る、この様な事業リスクが内在している事を、かねてより有価証券報告書は警告しています。

 この事業リスクを具体的に見るならば、66期は65期より38,500千円、67期は66期より4,900千円名義書換料が減少しています。この傾向に対し当該クラブでは、入会のハードルを下げる訳にはいかないとしています。至極まっとうな話だとは思うものの、であるならば抜本的な対策が、急務の様にも思われます。

 なおコースはベントとバミューダの2グリーンであり、有限会社G-Westがコース管理を行い、会員及びゲストより高い評価を受けているとの事です。

富士カントリークラブでは7月より正会員76万円募集開始

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 静岡県の富士カントリークラブでは、2025年7月1日より正会員の補充募集を、新たな金額設定にて行う予定です。当該クラブでは2024年1月1日より、180万円募集を行って来ておりますが、現状でははかどっていません。

 2025年3月から新経営陣へ移行する中、現実の市場を軽視した理念先行の募集を一旦見直し、新規に募集価格を設定する事になりました、その概要は下記の通りです。

■ 募集金額:760,000円(会員権代金10万円+入会金66万円)_税込
■ 募集口数:50口
■ 推薦者 :在籍1年以上の正会員1名の推薦要、推薦者に心当たりが無い方は同伴プレー
■ 募集期間:2025年7月1日~口数に達するまで

 なお上記76万円のほか、入会にあたり年会費を月割りにて、清算する必要が有ります。いずれにしても大変お得感のある価格設定になり、コスパ的には数年で元が取れるものと言えます。この度の会員募集が、クラブ活性化の一助となる事を、祈念したいものです。

千葉カントリー倶楽部は第72期有価証券報告書を発表

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  千葉県の千葉カントリークラブを経営する株式会社千葉カントリー倶楽部は、2025年6月20日に第72期有価証券報告書を公表しました。過去3期に渡る概要は、下記の通りです。

回次第70期第71期第72期
営業収益2,263,275(千円)2,241,296(千円)2,286,443(千円)
経常損益47,301(千円)94,329(千円)32,576(千円)
当期純損失13,499(千円)38,216(千円)13,738(千円)

 今期営業収益は71期、70期と比較し遜色なく、大きな波風が無かった事が分ります。しかし当該企業は事業リスクとして5点を挙げる中、特に借地契約や借地料の変更、更にはキャディの人材確保如何によっては集客数を減らさざるを得ない状況であり、業績に影響を与える可能性が有るとしています。

 なお当該企業には労働組合が組織されていますが、先鋭化された労働運動やイデオロギー色の強い政治活動などの一翼を担う組織体では無く、従業員の権利擁護を主目的としたもので、安定した労使関係が維持されています。ちなみに千葉カントリー倶楽部従業員労働組合は各コース従業員や、梅郷コースキャディなど58名にて組織されています。

 また上記労組の他当該企業には、全労連全国一般労働組合千葉カントリィ支部があり、この支部は梅郷コースキャディ4名にて組織されています。以上2組織の労働組合が有ります。

 売上の重要な一部を占めるゴルフ会員権の名義変更登録料ですが、71期では375,000千円を計上するも72期は314,100千円となり約60,000千円が減少しています。これは名義書換料の改定が72期目に有った事から、71期での駆け込み需要からもたらされた反動だと言え、73期では従来通りの動きへ収斂して行くものと思われます。

 一社)日本ゴルフツアー機構(JGTO)は2025年6月17日都内会場にて、今シーズン中10月に新規の『フォーティネット プレーヤーズ カップ』開催を明らかにしました。概要は下記の通りです。

■ 大会名称:フォーティネット プレーヤーズ カップ
■ 主  催:ジャパンゴルフツアー選手会(共催:一般社団法人日本ゴルフツアー機構)
■ 特別協賛:フォーティネットジャパン合同会社
■ 協  力:成田ヒルズカントリークラブ株式会社(千葉県)
■ 賞  金:総額100,000,000円(内優勝賞金2000万円)

 フォーティネットジャパン社が資金提供し新たに開催される大会ですが、同社がこの大会を開催する事により狙うものは、日本に於ける同社の認知度上昇です。同社マーケティング本部長である米野宏明(こめの ひろあき)氏によれば、企業認知度向上へ向けここ3年間を費やして得られた結論が、ゴルフトーナメント開催だったとの事。

 同社の親会社は、米国に本社を置くサイバーセキュリティを本業とするフォーティネット社で、世界有数の企業です。日本法人は2003年に設立されていますが、目的は安心安全なサイバー空間を、日本の取り引き先企業へ提供する事になります。

 同社の多くの取り引き先企業役員はゴルフに慣れ親しんでおり、訴求性の高いスポーツだと認識した米野本部長は、米国本社と交渉しJGTOトーナメント開催の予算を勝ち取れた結果が、当該大会開催に繋がりました。トーナメントは複数年開催する計画であり、JGTOとはその様な契約になっています。

 企業認知度向上へ向け同社の当面の到達目標を伺う事は出来ませんでしたが、ここ数年での目標達成を射程に入れているものと思われます。しかし至らなかった場合は、「私が責任を取ればいいだけですから」、と悲壮感は無いものの米野本部長はそう語ります。

 JGTO選手会主催によるものは当該大会を含め2大会になりますが、「第5のメジャーへ育てたい」とは、選手会のみならずJGTO側の総意でもあります。早期にJGTOツアーからフォーティネットジャパン社が撤退してしまうのか、或いはJGTOツアーの顔へ育つのか、先ずは今秋開催される大会に注目です。

 なお今大会の会場となる成田ヒルズカントリークラブとは単年契約との事から、来年会場は変更になる可能性が有ります。

市原市は市内ゴルフ場の職場見学バスツアーを開催

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 市原市では2025年6月2日(月)、3日(火)、5日(木)の3日間に渡り、選出された市内ゴルフ場の職場を市内高校生へ紹介すると共に、高校生がゴルフ体験をする恒例の『職場見学バスツアー』を開催しました。見学したゴルフ場は6コース、参加者は4高校32名でした。

 市と商工会議所の共催により今年8回目の開催となりましたが、詳細は下記の通りです。

日にち午前の部午後の部参加校参加者
6月2日(月)キングフィールズGC千葉よみうりCC袖ヶ浦高校3人
6月3日(火)立野クラシック・GCロッテ皆吉台CC市原緑高校17人
6月5日(木)浜野ゴルフクラブ鶴舞カントリー倶楽部市原高校
一宮商業高校
12人

 6月5日に行われた鶴舞カントリー倶楽部での見学ツアーを取材出来たのですが、12名の生徒は皆真剣にショット練習、パッティング練習、1ホールのラウンド実技に取り組んでいました。初体験の生徒がほとんどですが、多くのお客様がゴルフ場とふれるその重要な側面を、この体験を通じ感じ取られた様に思います。

 2025年の今年、市原高校出身者4名が鶴舞CCへ就職していますが、その内男子女子それぞれ1名の方にお話を伺う事が出来ました。入社後は覚える内容が多く大変だと思うものの、社員研修とは異なる現実に対し、細かくメモを取り覚えている、とは男性・岡野さんでした。

 その岡野さんは、昨年ゴルフ場を見学した際、社員の方がお客様と楽しく会話している場面をみて、入社を決意された様です。フレンドリーな職場の雰囲気が、とても良かった様です。女性の阿部さんは将来想定している結婚などへ向けて、資金計画を立てやすく大変魅力に感じています。

 市原高校の来春卒業予定者の後輩へ向け岡野さんと阿部さんは、「今から面接などの準備を行い、力を発揮出来そうな職場を見つけて欲しい」、とエールを送っていました。

 『僕は2025トヨタジュニアゴルフワールドカップでビッグスター』になる。この様に記者会見で開口一番、壮大な思いを語ってくれたのは、勇志国際高等学校1年の長﨑大星(ながさき たいせい)君でした。

 梅雨空を吹き飛ばす様、会場は大きな笑いに包まれ、あどけない15歳の顔からは想像出来ない長﨑君の発言は、単なるビッグマウスとは言えない過去の実績をひっさげてのものであり、頼もしさを大いに感じさてくれました。

 今年日本男子の代表者は、長﨑大星君の他、大星君の兄である日章学園高等学校3年の長﨑煌心(ながさき こうしん)君と福井工業大学附属福井高等学校2年の松山茉生(まつやま まお)君です。
 女子はこの6月10日都内会場の会見に出席出来なかったものの、ビデオレターで思いを語ってくれており、それは大阪桐蔭高等学校2年の岩永杏奈(いわなが あんな)さん、共立女子第2高等学校3年の新地真美夏(しんち まみか)さん、ルネサンス高等学校3年の長澤愛羅(ながさわ あいら)さんでした。

 昨年の2024年大会は、男子が韓国、女子がアメリカとそれぞれ優勝し、日本は男女ともに3位でした。会場は愛知県豊田市の中京ゴルフ倶楽部石野コースになりますが、男子は12チーム、女子は9チームが団体戦を戦うのですが、その号砲は6月23日(火)になります。日本のみならず世界のゴルフ界を将来背負うだろう、と思われる選手たちの胎動が此処に有ります。

 静岡県の朝霧ジャンボリーゴルフクラブでは、2025年5月より正会員の新規募集を開始したとして、同クラブWEBサイトで明らかにしています。その概要は下記の通りです。

■ 募集金額 443万円(預託金300万円+入会金143万円税込)
■ 募集口数 100口(個人70口、法人30口)
■ 入会条件 1、原則として日本国籍を有する者
■ 入会条件 2、暴力団、反社団体の構成員及び関係者で無い事
■ 入会条件 3、正会員2名の推薦要

 現在当該クラブの会員数は正会員587名、平日会員108名が在籍していますが、27ホールコースとしては如何にもこじんまりとした陣容になっています。クラブ活性化の為には、正会員が1200~1300名ほど在籍していても何ら不思議では有りませんし、またそうして行く必要が有るのでは無いでしょうか。

 会員数減少の大きな要因は、会員の高齢化に伴う預託金返還による自然退会です。数年前がピークでしたが、多くの会員の預託金返還請求へ、当該クラブが適切に対応した結果でした。しかしながら会員競技などを充実させて行く為には、会員数を増加させていく事は現在必須業務になっています。

 なお今回募集業務の総代理店となっている株式会社昭和ゴルフサービス(代表取締役:高橋郁雄)によれば、滑り出しは順調とのこと。

日本ゴルフ場経営者協会第13回定時総会開催

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 一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会(NGK)は、2025年5月29日都内会場にて第13回定時総会を開催し、2024年4月1日から2025年3月31日までの事業報告を行うと共に、新たな理事・監事選任を行いました。

 今回新たに理事3名が選任されましたが、理事長についても2期4年を務めた高桑耐氏に代わり、手塚寛氏が新たな理事長へ就任する事になりました。手塚氏は体調不良を理由に、理事長職を高桑氏へ交代したという経緯がある訳ですが、完全回復とは至らない中で再登板へかける意気込みを伺う事が出来ました。

 手塚氏は開口一番「やり残した事が多い」との思いが強くなった、この点が再度理事長就任への動機としています。人材確保やDX化などなど課題は山積しており、重要性を鑑み可能性のある分野から、一つ一つ手掛けて行きたいとしています。

 ゴルフ業界は全ての団体が、一方向を向いて進むというのが難しい様に思えるものの、ことゴルフ場に関して言えば固定費削減と言う課題は共通しており、先駆けて情報発信して行きたいとしています。またこれまで当協会が培って来た外国人材の確保については、今年量的拡大を図っていくとのこと。

 完全なる体調とは言えない中、手塚理事長に笑顔が戻って来ており、今後の活躍に期待がかかります。

 『第22回ネイバーズトロフィーチーム選手権』は最終日の2025年5月30日、韓国チームの優勝で幕を閉じました。各チームのスコアと順位は、下記の通りです。

pos.Men`s TEAMTotal GrossR1R2R3Total
1韓国-38201198211610
2日本-27212202207621
3台湾+43234227230691
pos.Women`s TEAMTotal GrossR1R2R3Total
1韓国-3216220209645
2日本+4220217215652
3台湾+17223222220665

 男女共に韓国チームの優勝と成りました。男子チームの中で3位となった長﨑大星さんは、試合を振り返り次の様に語っています。傍線内は、コメントを一部抜粋したものです。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 韓国選手のショット力、ティショットの安定性とかを自分と比べると、全然ついてけなくて、・ ・ ・ ・ ・ 。日本の選手とだけ毎回回ってると、だいたい偏ってきて自分と似たようなプレーをするんですけど、自分にない目線だったりコース戦略とかもしっかりして来るので、そこが参考になる━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 また女子2位となった藤本愛菜さんのコメントは、下記傍線内ですが、このコメントも一部抜粋しています。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 この試合で仲の良いSoomin Oh(韓国)と会えて嬉しかった。今後はプロテストに合格することを目標に頑張っていきたいです。
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