栃木県の日光カンツリー倶楽部では、2020年12月8日より週間会員の募集を開始しました。週間会員とは、祝日を除く月曜日から土曜日まで、利用出来る会員資格です。
此れまで同倶楽部では適時週間会員の募集を行ってきておりますが、この度は会員権業者との協力体制を構築する形で進める事となりました。募集開始日の12月8日は、全会員権業者がこの情報を一律に知り得た時点で有り、「業者間での情報格差と不公平感が出てはならない」との、倶楽部側の配慮によるものです。
週間会員の募集概要は、下記の通りです。
・募集価格 1,000,000円(税込1,100,000円)当該倶楽部では入会金と呼称
・募集人数 50名
・入会条件 1.満25歳以上の方
・入会条件 2.選考委員会による面接の上、理事会にて承認された方(不承認理由は非開示)
・資格譲渡 不可
週間会員の大きな特徴は、その会員資格を第三者へ名義書換出来ない事であり、一代限定のものです。しかしながら将来、週間会員が正会員へ移行する場合、募集時倶楽部へ支払った入会金の100万円は、正会員入会時に支払う名義書換料200万円の一部として、充当する事が出来ます。残額100万円の支払いで済む事になります。
ところで当該倶楽部は、法人名義での新規入会は、一切出来ません。
九州・福岡県のザ・クイーンズヒルゴルフクラブが2020年12月7日、福岡地裁より再生手続き開始決定を受けました。同日管財人へは高松康祐弁護士(福岡県福岡市、弁護士法人みらい法律事務所_TEL092-781-4148)が選任されました。
同ゴルフ場はプロゴルファー・岡本綾子氏の設計監修により、18ホール・パー72・7,054ヤードのコースとして、1992年11月に開場しました。博多の中心街から20~30分と言う交通アクセスの良さ、更にコースレイアウトの面白さから人気を博しており、地元の会員権業者によればその会員権価格は、2020年春時点で200万円前後の値動きをしていました。
このゴルフ場を造ったのは地元で不動産開発業をしていた田原學氏ですが、ご子息の司氏も当初経営スタッフに名を連ねていたものの、親子間の不仲から一時外へ出ていました。しかしながら2017年に創業者の田原學氏が亡くなった事から、田原司氏が新社長へ就任するも、役員間の不協和音は途絶える事無く、会員の預託金問題など重要案件を処理する為には、法的整理も止む無しとの判断に至った様です。
とはいえ今回の申請は、経営会社である株式会社ザ・クイーンズヒルゴルフ場自ら申請したものでは無く、第三者の金融機関から申請されたものです。今後債権の届け出とその調査を2021年6月頃まで、その後再生計画の立案と提出及び承認と言う過程を考慮するならば、2021年秋から冬にかけて一段落を迎える日程になるものと思われます。
今後の方向性として新スポンサーによる再建になると会員間では予想されているものの、早くも「あの大手ゴルフ場グループはだめ」と、様々な憶測が会員間で飛び交っている様です。一体何処がこの素材に恵まれたゴルフ場を、取得するのでしょうか。
千葉県の浜野ゴルフクラブでは2021年1月より、年会費を値上げする事になりました。これは2020年7月に経営会社である株式会社浜野ゴルフクラブの取締役会が決議し、同ゴルフ場理事会が承認し進められるものです。
その概略は下記の通りです。
| 会員種別 |
改定前 |
2021年1月 |
| 個人正会員 |
40,000円(税別) |
60,000円(税込66,000円) |
| 法人正会員 |
40,000円(税別) |
60,000円(税込66,000円) |
| 個人平日会員 |
20,000円(税込) |
30,000円(税込33,000円) |
| 法人平日会員 |
20,000円(税込) |
30,000円(税込33,000円) |
この値上げに至った背景には、昨年2019年9月及び10月に、同ゴルフ場が襲われた台風被害があります。特に同ゴルフ場前にある県道での電柱倒壊事故は、同ゴルフ場への電力供給網を破壊し、約2週間に渡るゴルフ場閉場状態へと追いやったのです。
当然この間に於ける来場者は皆無ですから、数千万円にも登る赤字を計上せざるを得なかったのです。更に月次での定時払いは、待った無しの状況ですから、これらの損失を捉え返す事は簡単では無く、自助努力以上の会員による支援を必要としたのです。これらの内容に付いては既に2020年8月に入り、書面や会報を通じ会員への報告を済ませているとの事です。
上記値上げを見るならば、正会員が2万円、平日会員が1万円の負担増となります。他クラブの値上げ状況を俯瞰した場合、ある意味この程度の値上げで済ませている所に、当該クラブの底力を感じさせます。
2020年12月1日PGMグループは、アコーディアゴルフ及びネクストゴルフグループより、4コースを取得しました。
その4コースとは石岡ゴルフ倶楽部(茨城県)、武蔵ゴルフクラブ(埼玉県)、きみさらずゴルフリンクス(千葉県)、南市原ゴルフクラブ(千葉県)です。
この4コースは以前のグループに於いても、中には短い期間に限定していたコースもありましたが、会員権の名義書換手続きを行っておりました。その手続きにて、会員本人いわゆる名義人の印鑑証明書は、有効期限を発行日より3ヶ月間として、取り扱われていたのです。
これらがこの度PGMグループ入りした事で、印鑑証明書の有効期限は半年となりました。この事により広域の関東圏に於ける、名義人の印鑑証明書有効期限を半年以上としているコースは、2020年12月に入り86コースを数える程となったのです。
以前当「ゴルフ事件過去帖」ではこの件に関し、共通会員権の総武総合平日権及び山田クラブ21、これら2件をカウントしておりましたので、従来通りであれば88になる事と思います。しかしながらこれを共通会員権として、別のカテゴリーで仕分けるのが適切だと判断し、切り離す様にしました。
結果として2020年12月8日現在、単独コースとしては86、共通会員権としては6件が、名義人の印鑑証明書有効期限を6ヶ月間として、取り扱われています。印鑑証明書に関する適切な認識と理解が、徐々に拡大して行っています。これまでの歪んだ商慣習、ゴルフ場担当者へおもねる事で、手続きにさじ加減を加えてもらうのでは無く、適切なルールとその明文化が、何よりも業界を発展させるのだと思われます。
ジャスダック上場の株式会社守谷商会は2020年11月26日、18ホールゴルフ場の菅平グリーンゴルフを、株式会社ノザワワールドへ譲渡するとした内容を公表しました。
同ゴルフ場を経営しているのは、同社の連結子会社である菅平峰の原グリーン開発株式会社ですが、会社分割にて株式会社菅平グリーンゴルフを2021年4月1日に新設し、同ゴルフ場事業を承継させます。そしてその全株式をノザワワールドへ、4月2日に譲渡し手放す計画です。
守谷商会では1973年より同ゴルフ場の経営を開始しておりますが、なんと言っても「ノンコア事業」である事から、同ゴルフ場の処理は近年の課題でもありました。その様な中2019年7月、同ゴルフ場元社長の業務上横領・特別背任事件は、同ゴルフ場処理へ向け経営陣の背中を強く押す事になったのです。
同ゴルフ場経営会社は長野地裁への特別清算手続きを経て、その裁判所の許可を持ってゴルフ場譲渡に至ります。一連の手続きには時間を必要とする為、4ヶ月に及ぶ準備期間をもっての譲渡となります。守谷商会によればこの度の買い手発掘作業は、M&A専門業者からの提案により、まとめられたとしております。
同ゴルフ場直近の決算書では約7,800万円の赤字ですが、買い手のノザワワールドは約半年間雪に閉ざされた同ゴルフ場の経営を、どの様に立て直していくのでしょうか。ちなみにノザワワールドでは現会員を、無額面のプレー会員として受け入れて行くと思われます。
関東一円に6コースを擁する共通会員制の山田クラブ21は、2020年12月1日より親族名義書換制度なるシステムを導入しました。この制度は現個人会員が、二親等以内の親族へ自らの株券を生前贈与し、会員資格を継承させるものです。
株券を譲り受けた親族は、名義書換料5万円(税別)にて、当該クラブの会員になれます。正会員或いは平日会員であれ、この手続き料は同一です。これは大変安価な金額であり、なおかつ2020年12月初旬時点での会員権価格を加味するならば、総額10数万円のコストで会員になれると言えます。
この手続きをこの制度導入前に行おうとした場合、その金額は50万円と消費税が必要でした。さらに不幸にも相続が発生し、法定相続人が継承手続きを行う場合、その費用は15万円とプラス消費税であり、現在もそれは変わりません。
これらの点を総合的に考慮した時、如何にこの度の制度費用がリーズナブルな設定になっているかが、理解出来る事と思います。この様にしてまで当該クラブが、会員権を親族間譲渡へ誘導したいその思惑は、どの様なものなのでしょうか。
此処にはこの手続きを行う事で、スリーピング化した会員の会員権をスムースに継承させ、アクティブな会員を創造したいという意図を読み取れます。また売却案件として放出させない事で、会員権市場に於ける売り圧力を抑えたい、と言う点も見逃せません。
今回導入した親族名義書換制度が、目論見通りの効果を発揮していくのか否か、その評価は今しばらく時間の経過が必要と思われます。
千葉県の千葉カントリークラブでは2020年12月に入り、次年度から年会費を値上げする事を明らかにしました。その概要は、下記の通りです。
| 会員種別 |
在籍状況 |
改定前 |
2021年4月 |
| 正会員 |
一般 |
88,000円(税込) |
132,000円(税込) |
| 地方・海外 |
55,000円(税込) |
92,400円(税込) |
| 満78歳以上 |
55,000円(税込) |
92,400円(税込) |
| 平日会員 |
一般 |
55,000円(税込) |
88,000円(税込) |
| 地方・海外 |
33,000円(税込) |
61,600円(税込) |
| 満78歳以上 |
33,000円(税込) |
61,600円(税込) |
| 週日会員 |
一般 |
44,000円(税込) |
66,000円(税込) |
| 地方・海外 |
━━━ |
46,200円(税込) |
| 満78歳以上 |
━━━ |
46,200円(税込) |
この内容は2020年11月18日開催の理事会に於いて、会社提案を承認する形で決議されたものです。背景には会社収益の大幅な減少が上げられます。兎に角頼みの綱とも言える法人コンペが壊滅的状況であり、これを補う為には年会費の値上げ以外に方策が無かった様です。
会員へのこの知らせは書面にて送っている事から、早い方では11月30日頃手元にされている様です。今後どの様な反応が会員より寄せられるかは不明ですが、恐らく来年に入り年会費の請求が具体化しだした頃、会員権市場へ売却希望がどの位出て来るのかが、一つの山場になるのだと思われます。
クラブでは今以上に会員を中心にした運営を心がけたいとしておりますが、如何にゲスト来場者との折り合いをつけ、コントロールしていけるかが手腕の見せ所とも言えます。会員満足度を高める事が、今後のクラブ運営に強く求められるのだと思われます。
一般社団法人 日本ゴルフ場経営者協会(以下NGK)は2020年11月下旬、『ゴルフ場利用税の課税状況からみたゴルフ場の数・利用者数等』と言う小冊子を販売開始しました。この調査資料を俯瞰する事で、国内に於ける18ホール以上のゴルフ場数が、2105コース存在していると分かります。
この資料は2019年3月より2020年2月までの期間を対象として、最寄りの自治体へ各ゴルフ場から寄せられた納税報告を基に、作成されております。2020年3月から同年11月までの9ヶ月間と言うブランクはあるものの、今日のより正確なゴルフ場地図とでも言える内容に仕上がっています。大変重要な資料集です。
この資料によれば前年比21コースが減少し、全国には2,227コースが点在しているとしています。この中には一つのゴルフ場が、2つの自治体をまたいでいるケースが18件ありますので、実数は2,209コースになります。さらに18ホール規模に満たないコースが104ある事から、この数を差し引くと先ほどの数2105コースになります。
毎年この資料が公開されと、年間どれほどのゴルフ場が減少したのかが、大きな関心事になって来ます。高額の会員募集をし得ない現状、更にコスパを無視した投資家による投資は考え辛い為、今後新規のゴルフ場が開発される事は少ないと思われます。
この様な現状を鑑みた場合、ゴルフ場の減少傾向に歯止めがかかるのは何時なのか、ゴルフ市場を無視した錬金術による造りすぎたゴルフ場が、適正数に落ち着くのは何時の事になるのでしょうか。ゴルファーを増やす事は、ゴルフ場減少にストップをかける重要な要素だと言えますが、それのみでは解決し得ない様にも思えるのですが。
長野県の木曽駒高原宇山カントリークラブは、2020年12月6日をもって営業を終了致します。これは2020年11月9日に開催された経営会社、木曽駒高原宇山カントリークラブ株式会社の取締役会にて決議された内容です。
同社は近年同ゴルフ場に併設するホテルの稼働率が悪く、この運営が大きな課題になっており、中々解決策を見出せずにおりました。ホテルとゴルフ場はフロントやお風呂など共通部分が多く、単にホテルを閉鎖すれば経営が好転すると言う単純な問題でも無かったのです。
この難問に対しトドメを刺したのが、2020年に入り大きな社会問題となった新型コロナウイルスの影響であり、更に7月に入り豪雨がもたらした5ホールにも及ぶ土砂崩れでした。この土砂崩れは現在に至っても、根本的な処理が出来ていない状態です。この二つの自然現象が、親会社をして再建の道を断念するに充分な要因となったのです。
ゴルフ場の営業を終了した後の来年1月には、全会員400名ほどを対象とした総会を予定しており、この場でクラブ解散を経営会社より公表される可能性が高くなっております。しかしながら現時点で経営会社を、清算する予定は無いとの事です。
振り返れば2016年2月に会社分割にて木曽駒高原開発株式会社が設立されており、木曽駒高原カントリークラブを分離独立させておりました。大切な虎の子を守る一手段だったと今になって気づくのは、凡人故の知恵の無さからとも言えますが、親会社である大同特殊鋼によるこのスキームは、予言者が居たかの様、現在粛々と進みだしたのです。
当該ゴルフ場の営業が終了した後、どの様な形へ変化していくのか注目されます。
静岡県の葛城ゴルフ倶楽部では2020年8月1日より開始していた補充会員募集が、予定通り11月末本日をもって終了する事から、明日12月1日既存会員権の名義書換を再開します。
名義書換料は従来通りであり、その内容は下記の通りです。
・正会員 1,500,000円(税込1,650,000円)
・平日会員 400,000円 (税込440,000円)
2012年から毎年恒例化した補充会員募集ですが、これまで9年間1度も不調に終わった事が無く、今日に至っております。今後は当該会員権をめぐる舞台は、会員権市場へ移行していく訳ですが、恐らく来年8月に又名義書換が停止になる事を想定した場合、活躍出来る期間は約8ヶ月間です。
この8ヶ月間でどれ程の件数を消化、ニーズを吸い上げる事が出来るのか、大いに注目されます。