静岡県の富士国際ゴルフ倶楽部は2021年11月20日より、新規の会員募集を開始しています。新経営会社である三甲株式会社に移行後、初の会員募集になりますが、その概要は下記の通りです。
会員種別 |
募集 |
口数 |
金額(入会金+消費税) |
正会員 |
1次募集 |
200口 |
198万円(1,800,000円+180,000円) |
2次募集 |
200口 |
297万円(2,700,000円+270,000円) |
3次募集 |
200口 |
495万円(4,500,000円+450,000円) |
入会条件は下記の通りです。
1、在籍1年以上の同倶楽部会員1名の推薦要。
2、同倶楽部の会則その他諸規則を守り、倶楽部の名誉や信用を傷つける事無く秩序を保てる方。
3、暴力団並びにその関係者で無く、暴力団及びそれに類する団体と交際の無い方。
4、日本国籍の方。
2021年9月30日に経営交代が行われて以降、今日在籍している会員は約270人です。この規模での会員制維持は、大変厳しものが有ります。36ホール規模のゴルフ場である事を考えれば、正会員及び平日会員合わせ2,000人ほどの会員数は、欲しいと考えるのが通常です。
今回の一連の募集を通じ同倶楽部では、600名を増やしたいと考えています。1次募集と3次募集では金額に大きな開きが出る事から、数年後にどの様な結果が得られるものか、大いに注目されます。なお当初来年3月末で会員権の名義書換を停止にする計画も有った様ですが、本日時点では白紙状態との事です。

2021年11月25日東京地裁民事第35部にて、オリエントコーポレーション(以下オリコ)を被告とした「債務不存在確認請求事件」(裁判長:関根澄子)裁判が開かれ、原告側を代表し3名(Y・H氏、N・A氏、Y・H氏)が証言席に入りました。
前回の証人尋問は被告側を代表してのものであり、「手続きに過ちは無かった」と言う主張でしたが、今回3氏の証言を通じ共通しているのは、「ホームページ作成の為に書面を作成」したと言うものです。「MAソフト」購入が目的で、ローンを組んだ訳では無かった事が、明らかにされたのです。
しかしながらではなぜ原告側は、MAソフト購入契約をしてしまったのでしょうか。此処にはゴルフスタジアム社(以下GS社)がクレジットに関する説明をあいまいにし、対象商品をすり替えると言う荒業にて、原告側を誘導して行った姿が浮き彫りに成ったと言えます。
ある意味GS社に踊らされたのは、オリコ側も同様だったのでは無いでしょうか。Y・H氏曰く、会社経営者であるにも関わらずGS社担当者O氏より、「有限会社とは記入せず屋号のみにして」と言われ、又記入された年商と年収は実際の倍近くになっていたとの事。これ等を見る限りオリコ側の、「融資案件欲しさ」に緩い審査をしたのでは、と言う疑念も残らざるを得ません。
なお3氏とも「MAソフト」を使うどころか開封もして無く、更にGS社担当者も「もっていてくれれば良いから」と、商品価値の希薄さをさらけ出すが如く、まるで「おまけ」感覚だったとの事。なおGS社関連裁判の中でも当該裁判体は、進行が速い事からその判決も早いと予想されています。

2021年11月24日東京地裁にて株式会社クレディセゾンを原告、ゴルフスタジアム社(以下GS社)から勧誘を受けたティーチングプロなどを被告とした、「リース料等請求事件」の承認尋問が行われました。
当該裁判以外のGS社関連裁判では、ティーチングプロや練習場経営者等のリース・ローン契約が錯誤によるものであり、GS社の悪質な誘導が原因との論点で闘われています。しかしながら当該裁判は、あくまでも契約は契約で有り、ティーチングプロなど被告は支払い義務が有る、と主張するクレディセゾンが攻める構図となっています。
この日証人尋問を受けたのは、原告側のY氏と福島県でティーチング活動をしているPGA会員のE・S氏の2名。午前中に証言したY氏は、社内業務の手順にのっとり、提携先であるGS社から上がって来る案件を消化して行き、業務上のミスは無かった諭旨の主張を展開。ところで対象物となった「MAソフト」の内容は、事件化以前に見てはいないとの事でした。
後半証言席へ入ったのはE・S氏。GS社のA氏より無料でホームページを作りますと勧誘され入った1本目は、東京センチュリー経由でしたが、期日満了前に2口目へ乗り換えて欲しい諭旨の強い依頼から、クレディセゾンとの契約へ移行する事になったのです。その為の東京センチュリー残債清算資金が、GS社からE・S氏の口座へ振り込まれました。
E・S氏が2口目の契約時、クレディセゾンの電話確認へは「ホームページ作成の為」と伝えるも、E・S氏の傍から離れないA氏の強い要請で、その後は「ハイ」とのみ答えたと証言。その後GS社の経営難から負債を負う事になったE・S氏ですが、長い人生で初の割賦手続きが、裁判をせざるを得ないところまで追い込まれたと悔し涙。
ところでそれぞれの代理人弁護士による「異議あり」とのかん高い声は、法廷内を一瞬氷つかせる程、緊張感がマックスとも言えるものでした。今後も予断を許さない状況が、続くものと思われます。
静岡県の富士国際ゴルフ倶楽部は2021年10月1日より、正会員及び平日会員全種別の名義書換を再開しました。当該ゴルフ場譲渡の関係から、2021年4月23日に書換を停止していましたので、約半年ぶりでの再開と成りました。
当該ゴルフ場が三菱地所株式会社より三甲株式会社へ、譲渡されたのは2021年9月30日でした。当初の予定では三菱地所が全会員へ預託金を返還し、会員ゼロの状態にし引き渡す案も浮上していましたが、現時点では正会員263名、平日8名の方々が在籍しています。プレー継続を希望された方々だと思われますが、前経営会社側では強制的に退会させる方針は元々無かった様です。
入会条件は以前と同様で有り、相続などが発生した場合の処理も、変わっていないとしております。ちなみに名義書換料は下記の通りです。
・正会員 1,100,000円 (税込)
・平日会員 550,000円 (税込)
なおこの度の名義書換は、2022年3月31日に終了する可能性が高い事から、半年間でどの様な相場が形成されるか注目されます。
2021年マイナビネクストヒロインゴルフツアーは、第11試合目となるファイナル戦を、埼玉県の石坂ゴルフ倶楽部で11月11日に開催しました。
1日勝負のこの日、1アンダー71の1位タイでホールアウトしたのは2名。山本彩乃、鍋島海良の2選手によるプレーオフが行われたのはパー4ホールの18番、3度に渡り勝負がつかず4度目は20ヤードほどのアプローチ戦で勝敗が決まりました。
優勝した山本彩乃選手は今シーズン10戦中5試合へ参戦するも勝利が無かったのですが、最終戦で優勝を勝ち取ると共に賞金500万円を獲得しました。ところで今年このツアーへ参戦した選手の中から、泉田琴菜、丹萌乃、成澤祐美の3選手が2021JLPGAプロテストに合格しています。
このツアーは2019年に株式会社マイナビ、グローバルゴルフメディアグループ株式会社、GOLF Net TV株式会社の3社主催にてスタートし、昨年はCOVID-19の関係から1試合のみの開催となった事から、実質的に今年は2シーズン目とも言えました。
プロテスト合格を目指す25歳以下の女子選手が、ファン投票を基に試合を展開するこのツアーは、此れ迄に見られない規格のものです。GOLF Net TVでの視聴を基に、どれだけの広がりを見せられるかが、今後のツアー運営を占うバロメーターになります。
2022年はどの様な試合規模と成るのかは、今後の主催者発表を待ちたいところですが、JLPGAツアーを支える大きな礎になるものとして期待されています。
株式会社平和並びにパシフィックゴルフマネージメント株式会社は2021年11月11日、ゴルフ事業に於ける2021年4月より10月迄の営業実績を発表しましたが、今回は区切りよく上半期について取り上げてみたいと思います。その概要は、下記の通りです。
既存店ベース |
4月 |
5月 |
6月 |
7月 |
8月 |
9月 |
上期 |
コース数 |
140 |
140 |
140 |
140 |
140 |
140 |
140 |
営業収益(百万円) |
7,233 |
7,931 |
6,718 |
7,018 |
6,027 |
6,529 |
41,459 |
対前年比(%) |
167.3 |
165.1 |
117.4 |
115.8 |
86.4 |
98.9 |
120.2% |
来場者数(千人) |
740 |
812 |
759 |
743 |
679 |
740 |
4,477 |
対前年比(%) |
158.1 |
140.0 |
117.0 |
111.1 |
85.7 |
105.3 |
115.8% |
顧客単価・対前年比 |
111.1 |
122.6 |
106.2 |
103.9 |
99.1 |
97.6 |
106.3% |
上記表を見る限りでは、営業収益、来場者数、客単価のどれ一つをとっても前年を上回っている事が分かります。単純な見方をすれば、一人のプレーヤーが毎回9,260円を支払っており、1コース当たり31,979人が利用している事になります。
更に来場者数に限定するならば上記データから、年間約63,000人を集客出来ると予想出来ます。同グループ外のゴルフ場では、中々実現し得ない数字と言えますが、今後の発表に注目して行きたいと思います。
ユニマットグループでは2021年11月1日より、新規金額にて会員募集を開始しています。その概要は下記の通りです。
クラブ名 |
募集金額(税込) |
千葉バーディクラブ |
10,176,000円(内預託金3,840,000円) |
東京バーディ |
10,176,000円(内預託金3,840,000円) |
中軽井沢カントリークラブ |
10,176,000円(内預託金3,840,000円) |
2コース共通会員権 |
13,568,000円(内預託金5,120,000円) |
3コース共通会員権 |
16,748,000円(内預託金6,320,000円) |
前回の各コース税別880万円募集は2019年6月1日より開始され、それぞれ20口ずつの募集口数でしたが、2021年10月末にて終了しています。口数満了までには2年以上の月日がかかりましたが、後半は滑り込むかの様に好評だったとの事。
今回金額をアップした事によりどの様な影響が出て来るのか、此れ迄の勢いを継続出来るのか注目されます。
神奈川県の小田原湯本カントリークラブでは、入会申請時に顔写真付きの身分証明書コピーを、この度新たに求める様に成りました。既に2021年11月に入り実施されていますが、何故にその様な書類が必要なったのでしょうか。
この書類を求める様に成ったのは、提出される経歴書などへ記載された人物と、実際の入会者が同一人物であるか否か、確認する術が無い為の様です。クラブでは入会申請時に本人写真の提出を求めていますが、例えば入会面接を兼ね来場した人物に対し、その写真以外は確認しようが有りません。
実際は虚偽或いは身代わりの可能性も捨てきれ無い事から、身分証明書のコピーを求め本人確認をしている様です。この様な性悪説に立脚した様なスタンスは如何なものかと思う反面、間違いが起きる前にその要素を全て潰して行く作業は、何よりも大切なのだとも言えます。
この様な手続きに至った背景には、此れ迄入会申請時に求めて来た会員2名の推薦を、理事面接で兼ねられる様に成った事が上げられます。会員の推薦が有ると言う事は、入会申請者と書面人物が同一である事を理解出来ますが、此れが無いとなると本人の証明は、身分証明書などに頼る以外無いと、クラブでは判断された様です。
株式会社アコーディア・ゴルフは2021年11月16日に広報を通じ、持ち株会社の株主がMBKパートナーズより、フォートレス・インベストメント・グループLLC(以下フォートレス)へ、交代する事を明らかにしました。
本件の株式譲渡は今後数ヶ月以内に実行される予定としており、以降ソフトバンクグループ株式会社の子会社であるフォートレスが、新たな親会社としてアコーディア・ネクストゴルフグループの舵取りを行うものと思われます。又同社はこの事によって会社名やブランド名などが、変更になる事は無いとしています。
ちなみにフォートレスは米国ニューヨークに本社を置き、2021年6月30日時点で約539億米ドルの運用資産を有すると共に、2002年以降全世界の不動産及び不動産関連企業へ、総額約1,000億米ドル以上を投資しているとしています。
フォートレス台風が日本のゴルフ市場へ、今後どの様な風を吹かせるのか大いに注目されます。
群馬県の伊香保カントリークラブでは、2021年10月23日に開催された理事会にて、2022年1月より会員権の名義書換料を改定、すなわち値上げする事を決議しました。その概要は下記の通りです。
会員種別 |
手続き内容 |
改定前(税込) |
改定後(税込) |
正会員 |
第三者譲渡 |
550,000円 |
880,000円 |
相続及び継承 |
220,000円 |
440,000円 |
当該ゴルフ場の経営会社である株式会社伊香保カントリー倶楽部は2021年3月末、2020年度第63期有価証券報告書で、16年連続での赤字体質を克服し、7年計画で約2億9,000万円の債務超過を解消すると報告しています。
この度の名義書換料値上げは、この様な再建の為の一環だと理解出来るものの、新規入会者へのアプローチとしては、いささか訴求性に欠ける様にも思われます。どの様な結果が、得られるものでしょうか。