大阪地裁は2023年3月20日、株式会社クラシックより詐欺容疑にて2021年12月8日に刑事告訴されていた大江康彦被告に対し、2年6ヶ月の実刑判決を下しました。
この一報は一季出版株式会社が、2023年3月27日号(第6920号)の「ゴルフ特信」にて報じており、同特信によれば大江被告の行為は、「極めて悪質」と認定されたとの事。大江被告を弁護する担当弁護士によれば、3月31日時点で上訴するか否かについては、答えられないとしています。
刑事告訴側は大江被告に対する更なる損害賠償請求訴訟を提起しており、同被告をめぐる裁判は、この1件にて終息する気配を見せていません。根の深さと共に、同被告がかかわった事件の大きさを想像させます。
小金井カントリー俱楽部を経営する小金井ゴルフ株式会社は、2022年1月1日から同年12月31日までの第87期決算を、2023年3月24日明らかにしました。
営業収入はコロナ期の第85期を除き、ほぼ例年並みの680,914千円を計上し、ゴルフ場営業が回復傾向にある事を、理解させるに充分な内容と成りました。しかしながら経常損失として3,598千円、当期純損失6,205千円を計上した点が、此れ迄と異なる点でした。
此の点について❶コース管理費の増加 ❷前事業年度の中小事業者に対しての固定資産税等の軽減制度がなくなった事 ❸営業外収益の減少 ❹前事業年度の新型コロナウイルス感染症特別徴収135,450千円が無い事、これ等を要因としています。
気になるゴルフ会員権については、入会金収入90,000千円を計上しましたが、此れは消費税を除くと単純に6名の方が入会された事を表しています。例年10名前後の方が入会手続きを取る過去のデータからは、若干乖離したものに成った様です。
ところで春山取締役支配人が退任し、2023年3月20日の総会にて新たに鈴木信次氏が、副支配人職から取締役支配人として就任しています。
府中カントリークラブ(東京都)を経営する株式会社府中カントリークラブの第72期有価証券報告書が、3月27日に公開されました。2022年1月1日~12月31日までの売上高は、827,994千円と此れ迄の過去4期を上回る内容でした。
しかしながら経常利益は、第71期のおよそ四分の1、その金額8,242千円でした。更にさかのぼれば68期、69期、70期の3期と比較しても同様大幅に見劣りするものです。この要因を同報告書は、会員権の名義書換料が、減少した事によるものとしています。
実際71期では232,900千円有ったものが、72期では179,500千円へ53,400千円減少しています。会員権市場に於ける動向としては、2020年9月から2021年9月まで会員権価格は一挙に上昇し、その後そこをピークにだらだらと下げ基調と成り、2023年3月下旬時点では売り多く、買い手が少ない状況です。
上げ基調時を振り返るならば、会員権の売買が活発に展開され上昇したと言うのでは無く、売り物が少なく買い気配のみが一方的に積み上がった結果と言えます。この様な現象を背景に、当該ゴルフ場経営会社にとっては、実りの少ない相場展開となったものと言えます。
とは言え来場者数は前期を2,560名上回り、年間来場者数42,094人を数えました。コロナバブルと言われる社会現象を背景に、当該ゴルフ場も大いに賑わいました。
湘南シーサイドカントリー倶楽部では2023年4月1日より、会員の年会費を値上げします。その概要は下記の通りです。
会員種別 | 改定前 | 改定後 |
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正会員 | 44,000円(税込) | 58,300円(税込) |
平日会員 | 33,000円(税込) | 47,300円(税込) |
当該倶楽部では現在の年会費額へ改定されたのは、2003年ですから20年ぶりでの改定になりますが、今回の改定については、既に会員への告知を済ませているとの事です。正平の各種別でそれぞれ13,000円の値上げに成りますが、これにより得られた収益を充当し、老朽化した施設の改修などを行って行きたいとしています。
小学1年~2年男子の部、前列優勝者を中心に挟み2位3位の皆さん
2023年3月27日(月)姉ヶ崎カントリー倶楽部東コースを舞台に、第1回市原市ジュニアゴルフオープンが開催されました。参加者は女子58名男子63名の合計121名でした。1日大会である当該オープンのカテゴリー別優勝者は、下記の通りです。(敬称略)
■ 中学男子・女子 柳田 圭輝 / 藤本 華
■ 小学5年~6年男子・女子 須藤 樹 / 境 美玲
■ 小学3年~4年男子・女子 福井 誠ノ介 / 高橋 なつ希
■ 小学1年~2年男子・女子 近藤 大河 / 南 愛美
今大会に於いて特筆すべきは、アンダーパーでの優勝者が、8組中6名も居ると言う事です。小学1~2年生の部で優勝した近藤君は、8アンダーの64と言うスコアを記録し、2位選手の藤田君へ8打差をつけるものでした。更に小学3~4年生の部で優勝した福井君は、9アンダーをマークし、2位の加藤君へ8打差をつけての優勝と成りました。
一部上位者のレベルの高さを垣間見る事が出来た大会でしたが、市原市によれば子供のころからゴルフに親しんでもらえる環境を徐々に整えていき、ジュニアプレーヤーを増やして行きたいと言うのが開催趣旨ですので、市原市にジュニアゴルフ大会有りとのアドバルーンを上げる、その目的は充分に果たせた様に思われます。
なお優勝者は期間限定になりますが、市内33コースの内、指定ゴルフ場にてプレーした場合、ラウンドフィーの支援を受けられる事になりますので、よりラウンド機会が充実して来るものと思われます。
桜の宮ゴルフ倶楽部(茨城県)では2023年1月より、27ホールから18ホールへ変更しています。変更した一部内容は下記の通りです。
新西コース(9ホール) | 旧コース |
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1番ホール | (旧・西コース1番ホール) |
2番ホール | (旧・西コース2番ホール) |
3番ホール | (旧・西コース3番ホール) |
4番ホール | (旧・西コース4番ホール) |
5番ホール | (旧・西コース5番ホール) |
6番ホール | (旧・南コース4番ホール) |
7番ホール | (旧・南コース5番ホール) |
8番ホール | (旧・南コース6番ホール) |
9番ホール | (旧・南コース9番ホール) |
新たに組み合わされ誕生した新西コースの9ホールと、以前からの東コース9ホールにて合計18ホールコースとして、当該クラブは現在運営されています。此れは開場60周年を記念した事業の一環であり、今年2023年の1年間に限定したものの様です。
この新コース誕生へ至った要因は、此れまで当該ゴルフ場へ寄せられた会員及び一般来場者からの感想として、1.距離が短い 2.狭い 3.危険球が飛来する、この様に言われる事が多く、この点を解消したいと言う事です。
この狙いが何処までプレーヤーへ訴求出来るかは、現時点で未知数ですが、当該倶楽部によれば成り行きを見守り、来年の方針決定へ活かして行きたいとしています。
宍戸ヒルズカントリークラブ(茨城県)では2023年2月末に、当該クラブ駐車場にてソーラーカーポートを設置し終えました。2022年12月中旬に着工した工事でしたが、約2ヶ月半にて完成した事になります。
此れは俗に太陽光発電と言われる設備で、車96台分の駐車場屋根へ太陽光パネルを設置し、この設備により当該ゴルフ場に於ける必要電力の約40%(此れはあくまでも理論値上のカバー率)、を賄うものに成ります。此処数年の高騰する電力問題に頭を悩ませる多くのゴルフ場にとっては、見習いたい事業設備の様に思われます。
当該ゴルフ場によれば、太陽光パネル設備の所有者はあくまでも第三者で有り、この第三者より安価に電力を仕入れるシステムをこの度採用している為に、約40%がイコール節約費とは言えない様です。そして将来、リスクも取る契約との事ですので、手放しで全てを喜べるものでは無いと、不安な一面ものぞかせています。
しかしながら脱炭素社会の実現と言う大きなテーマを考えた場合、この様な企業努力が社会貢献につながるのであれば、試行錯誤を伴うリスクは致し方ない、と当該クラブでは考えています。太陽光発電を次世代の主電源へ位置付けるには、時期尚早の様に思われますが、当該ゴルフ場に於けるこの様な企業努力こそが、企業価値を高める一歩と言えるのでは無いでしょうか。
鳩山カントリークラブ(埼玉県)では2023年3月中旬、当該クラブへの入会申請に当たり、推薦人の要件を今後厳しくする可能性がある事を明らかにしました。
此れ迄当該クラブでは、入会申請に当たり推薦人については心当たりが無くとも、申請そのものは拒むことなく受け入れて来ており、実際に入会出来ています。しかしながら昨年頃より弊害も目立つ様になり、推薦人要件に関する見直しが求められていました。
今後この件に関する内容を本年4月以降詰めて行く様ですが、方向性としては厳しくなるとしており、場合によっては推薦人無しの申請は、受け入れられない可能性もあるとの事です。入会の間口を広くする事で、懐の広さが好感されて来た当該クラブが、変わろうとしています。
ところで会員権購入前の事前審査については、選択肢としては有り得るものの、そこ点迄飛躍した議論にはなっていない様です。
一季出版株式会社発行の「ゴルフマネジメント4月号」では、2022年度に経営交代したゴルフ場は、全国で193コースだったと伝えています。大変数多くのゴルフ場が、交代した事になります。
この背景にはアコーディア・ネクストゴルフグループのゴルフ場169コースが、2022年1月31日にソフトバンクグループ傘下のフォートレス・インベストメント・グループに買収された事が、大きく数字を伸ばした要因になっています。
ではそれ以前の実績は、どの様なものだったのでしょうか。同記事によれば、2021年度が23コース、2020年度が27コースが交代したとしています。2022年度について更に詳しくみて見るならば、アコーディア・ネクストゴルフグループを除けば24コースの交代となりますので、例年通りの動きと言えなくも有りません。
此の経営交代へ至る具体的な手法は、M&Aが大半との事ですから、経営会社の株主構成が一変する訳ですが、新たな株主による経営が必ずしも成功するとは限らず、再度転売の憂き目にあうケースも多い様です。経営手腕に優れた新経営者によるゴルフ場取得が、何よりも望まれるものと思われます。
船橋カントリークラブ(千葉県)では、クラブハウスが耐震面などで老朽化している事を、2023年3月中旬明らかにしました。此れは当該クラブが専門業者へ、耐震診断及び耐力度測定などを依頼した結果、判明したとしています。
当該クラブハウスは1962年4月にコースと共に完成しており、今年で61年目を迎え様としています。振り返れば1990年当時、当該クラブが7000万円で25~30口の会員募集を行う計画がある、などの噂が出ていました。何故に会員募集をするのかと言えば、この募集で集められた金額を原資とし、クラブハウスを新築する予定だったと記憶しています。
約30年前にクラブハウスの建て替えが計画されたと言う事は、耐震の問題以前に、当時既に新ハウスの必要性を経営陣は、感じていたのだと思われます。今回耐震の問題点が浮上した事から、何らかしらの対策が今後必要になる訳ですが、3月中旬時点で建て替えか或いは補強工事かは未定の様です。
尚今回の問題にあわせ、会員権の名義書換を2023年3月12日より、停止にしたとの事です。