TACT-CHARA_22.jpg 北海道の士別同友会カントリークラブを経営している株式会社士別カントリー倶楽部は、2019年12月2日東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、11日には同地裁より再生手続開始決定を受けております。

 申請代理人は佐々木英人弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所_TEL03-3273-2600)で、総負債額は約11億円と言われております。さかのぼる事12月10日には、会員説明会が開催され、地元を中心に約100名が集まったとしております。

 1972年に9ホールにて開場し、その後18ホールコースと成った当該ゴルフ場ですが、現在約992名の会員が在籍しています。土地柄約5ヶ月間はクロ―ズになる事から、実質7ヶ月の営業期間となりますが、その間に於ける来場者数は約8,000人です。

 今後どの様な再生計画案が、立案されるのか注目されます。

入間カントリー倶楽部では1月より正会員の補充募集開始

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入間CC_tact.jpg 埼玉県の入間カントリー倶楽部では、2020年1月1日より『2020年度正会員補充募集』を行います。2016年に開場40周年を記念し開始された補充募集ですが、移行継続し今日に至っており来年は5年目を迎えます。

 この一連の募集の特徴は、その都度単年度で締め切りを設け、打ち切っている事です。ここ数年の流れは12月31日で締め切り、翌年の1月1日からまた新規募集を再開しておりますので、大局的に見るならば継続し行われている事に成ります。

 この補充募集に当たり倶楽部では、既存会員権の名義書換を停止にする事無く行いますので、入会を検討しているゴルファーにとっては、募集か或いは売買と言う2ルートから選択出来ます。この度の募集概要は下記の通りです。

  • 募集会員 正会員(個人、法人一名記名式)
  • 募集金額 1,070,000円(預託金30万円+税込入会登録料77万円)
  • 据置期間 預託金の据置期間は10年
  • 償還手続 預託期間満了後返還請求した場合その3年後に返還
  • 募集人員 50名
  • 資格譲渡 可
  • 募集期間 2020年1月1日~2020年12月31日(定員に達し次第締め切り)
  • 入会資格 1、満20歳以上
  • 入会資格 2、会員の推薦(絶対条件では無し)
  • 入会資格 3、暴力団並びにその関係者で無い事
  • 募集特典 2名以上での入会は一人960,000円にて可

 なお2019年1月から開始された補充募集は、予定数が若干未達ではあるものの、倶楽部にとっては想定内の内容で終了しそうとの事です。同倶楽部によれば今年度の新規会員入会経路は、既存会員による紹介と会員権業者による斡旋に大きく二分される様で、会員権業者との協調は軽視出来ないとしております。

伊豆にらやまカントリークラブは完全セルフ営業へ移行

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伊豆にらやま_tact.jpg 静岡県の伊豆にらやまカントリークラブでは、2020年1月1日より営業スタイルを完全セルフへ、移行させる事に成りました。これはかねてからの会社方針との事ですが、キャディさんに付いては自然減少にともない、12月現在1名のみが在籍しています。

 このラウンドスタイル変更についてクラブでは、2019年10月の会報にて会員へは告知済みとしております。この変更に合わせ料金体系も下記の様に変化します。ゲスト料金は年間を通じバラツキがある関係から、トップシーズンの最高値を掲載しました。

曜日 会員(昼食・税込) ゲスト(昼食・税込)
土曜日、日曜日、祝日 8,500円 13,800円
平日 6,500円 7,500円

 この度の完全セルフへの移行は、経営会社にとって合理化の観点からだと思われますが、ある意味「社交」と言うソフトのサービス面を捨て、プレーのみに特化して行く事で、生き残って行こうとするものだと思われます。

 この姿勢は上記料金に食事代が、含まれている事からも理解出来ます。これは幾つかの美味しい定番メニューを用意する事で、価格のバラツキを防がないと成り立たないからです。利益率が悪く尚且つ日持ちの悪い高級な生食材を用意し、まるで一流レストランの様な振る舞いは不要なのです。

 この完全なる方針転換により今後プレーヤーから求められるのは、コースメンテナンスのクオリティです。かつて1985年の関東プロ選手権に於いて、中嶋常幸と鈴木弘一両選手による息詰まった戦いは、名勝負として未だ色あせるものでは有りません。素晴らしいメンテナンスを、今後も是非提供して欲しいものです。

クラウド管理へ移行したPGMの一例をセゴビアGCに見る

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セゴビアGC_tact.jpg

 PGMグループは2019年8月20日より、クラウドを利用した一元管理へ移行しており、本社とゴルフ場現場の事務手続きが、統一した思考の基に効率化しております。その具体的な例を、茨城県のセゴビアゴルフクラブ イン チヨダの名義書換手続きにて、見る事が出来ます。その概要は下記の通りです。

   書類 2019年8月19日以前   2019年8月20日以降
證券裏書 裏書き欄が有ろうとも不要
委任状 空白無き様必須要件
紛失届 一切不要
口座振替用紙 入会承認後提出 入会申請の絶対要件
名義書換申請書 従来通り
住民票 住所変更確認の為要 一切不要(提出無き様)

 名義人は自らの会員権を売却時に、証券への裏書は一切不要と成りました。これまでの裏書譲渡のシステムが一変し、その都度名義人の新証券が発行される事に成ったのです。これは預託金を有していようが無かろうが、全くその点は問題が有りません。

 会員の年会費は口座振替により、その都度定期的に引き落とされるもので、これまでは入会承認後にクラブより、新名義人へ手配されておりましたが、今後は入会申請時に必須要件と成りました。例えどの様な事情が有ろうともです。

 これまで当該クラブ会員権を売却する名義人が、クラブへの住所変更届を怠っていた場合、住民票を添付する事で旧住所と新住所イコール印鑑証明書で確認出来る住所を照合しておりましたが、今後は住民票の添付を不要としております。いやそれどころか拒否に等しく、絶対に受け取らないとしております。

 今回の変更から読み取れるPGMグループの思想は、より簡易にそしてよりスピーディに、この言葉が何よりも適当なのだと言えます。また何よりもコンプラを重視した姿勢が、如実に表れています。この度のシステム統一化で、現場担当者のさじ加減、裁量の範囲はより小さくなったと言えます。

総武CC印旛コース_tact.jpg
< 写真提供:PGM_総武カントリークラブ 印旛コース17番ホール

 総武カントリークラブの印旛コースは、今年2019年の夏よりクラブハウス及びコースの改修に着手し、11月にリニューアルオープン致しました。クラブハウスは1968年7月の開場以来、適時修繕は行って来ていますが、大規模な改修は今回が初と成ります。

 1階から3階までのクラブハウス全体へ今回手を入れたのですが、特に3階のレストランでは、テーブル、椅子、カーペット、壁、パントリーとある意味殆どを入れ替えたに等しい改修を行いました。更にテラス席を新設した事により、好天時は解放感をもってプレーヤーが利用出来ます。

 コースに付いては、これ迄あまり手が付けられなかった樹木を、数百本伐採しました。10年ほど前よりコース管理の基本として、間伐と言う考え方が、グリーンキーパー界では定着して来ております。適切な間伐がコース全体を明るく、そして風通しを良くする事で、芝の育成を促進する訳ですが、これが何より酷暑対策にも成っているのです。

 この様な考えに基づきコース全体への手入れを行うと共に、各ホールのヤードモニュメントを新設し、更に17番ホールに付いては大きな改修を行いました。池を手直しすると共にビーチバンカーを復活させたのです。約5ヶ月間に於ける改修を経て印旛コースは、垢抜けたオシャレなコースへ変身したと言えます。

 総武カントリークラブは総武コースのみに在らず、印旛コースを知らずして語る事無かれ。

JGTOの2020年試合数は2増2減_ZOZO対象外

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JGTO・青木功会長

 一般社団法人日本ゴルフツアー機構(以下JGTO)は、2019年12月24日都内会場にて、2020年のトーナメントに関する概要及び日程を明らかにしました。記者会見にまず登壇した青木会長は、女子ゴルフの人気度そして注目度などを認めつつ、男子ゴルフも追いついていかなければならないとし、2020年のスローガンを「感動、歓喜、感謝」としました。

 今回青木会長からスーパースター待望論が出る事無く、選手個々人のスキルアップと全体のレベルアップが、JGTOツアーには求められており、それがスローガンにつながって来る諭旨の発言が有りました。では肝心のトーナメントと言えば、来年2020年は今年同様に25試合開催され、その中身は2試合増え2試合が減少するものです。

 新たに開催されるのは、1、ゴルフパートナーPRO-AMトーナメント 2、THE TOPです。無くなるのは2013年より7年間開催されて来たHEIWA・PGM CHAMPIONSHIPと、今年PGA TOURと共催になったZOZO CHAMPIONSHIPの2試合です。今年のZOZO戦に関しては、JGTO側からの参加選手が13名と限られており、尚且つ半額とは言え加算賞金額が多い事から、その他参加出来ない選手との不公平さが問題視されておりました。

 そのZOZO戦は来年JGTOとの共催試合ではあるものの、獲得賞金額をJGTO賞金ランキングへ加算しない為、トーナメント枠から外れる事に成りました。25試合の賞金総額は、3,260,600,000円に成ります。今年は4,350,080,000円でしたので約10億円減少した事に成りますが、ほぼその金額はZOZO戦の賞金額と同額である事から、これを差し引くと今年と同様の内容に成ります。

 低迷する男子トーナメントですが、来年は選手の肖像権管理を徹底して行く方針です。狙いは選手の画像を蓄積した過去のデータも含め検索し易くし、ゴルフファンへの露出機会を増やして行こうとするものです。これを担当するのは、写真家の宮本卓氏です。宮本氏の就任までには紆余曲折がありましたが、それ故に来年は宮本氏の手腕が問われるところです。

 画像管理がどの様な影響を及ぼすかは現時点で未定ですが、目新しさと言う点では唯一とも言えます。その様な中一向に試合数が増えない現状を青木会長曰く、「それなりに働きかけている」としております。青木氏在任中に閉塞感の有る現状を、打破出来る一手があるものでしょうか。

レイク浜松CC_tact.jpg 静岡県のレイク浜松カントリークラブでは、2020年1月1日より2年間の期間限定で、名義書換料を現状から更に減額して受け付けると発表致しました。

 これは2019年6月に開催されたクラブ理事会へ、会社側提案が受け入れられ実現するものです。その概要は下記の通りです。

会員種別 現行料金(税別) 減額料金(税込)
正会員(1名変更) 350,000円 220,000円
正会員(2名変更) 600,000円 330,000円
正会員(3名変更) 800,000円 400,000円
正会員(4名変更) 1,000,000円 550,000円

 今回の値下げの趣旨をクラブでは明らかにしておりませんが、2016年下旬より現在の名義書換料と成りました。本来は税別70万円、90万円、110万円、130万円であり、この料金を改定するとの正式な発表は、2016年下旬以降有りませんでしたので、現行料金はあくまでもキャンペーン料金なのだろうと理解するのが自然です。

 上記一覧表で確認出来る現行料金から来年以降は、大幅な減額料金で対応する事に成ります。期間限定と言う事は、これこそ正しくキャンペーン料金なのだと思われます。なお平日会員権は従来通り、110,000円(税込)にて変更は無いとの事です。

ゴルフスタジアム_ジャックス裁判(今成弁護士担当)

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ゴルフスタジアム被害者を守る会裁判報告集会

 今年最後となるゴルフスタジアム事件に関するジャックス裁判が、2019年12月20日東京地裁で開かれ、傍聴席は全国から駆け付けた原告で満席と成りました。愛知県や静岡県、更には仕事先のベトナムより一時帰国した方も居られ、42席を上回る入室出来なかった方々は、日比谷図書館の集会場で待機せざるを得ない状況でした。

 田中秀幸裁判長が指揮する当該「債務不存在確認請求事件」では、原告及び被告による書面でのやり取りが進み、いよいよ次回では3名ほどへの尋問が行われる予定と成りました。この出廷者の中には、明らかに旧・ゴルフスタジアム社営業担当者の下書き通りに、契約書を書かされたと思われる方も居る様です。

 これに絡み弁護団弁護士によれば被告であるジャックス側に対し、契約書面確認の為の電話連絡時に原告と交わした録音データの提出を求めるも、いまだその提出はされていないとの事です。提出しない理由はともかくも、一つを出す事は全てを提出するに等しく、不利と思われる証拠も有るからなのだろうとは、誰しもが考えてしまうものです。

 次回の今成弁護士担当の「ジャックス裁判」は、2020年4月24日(金)午後に開廷されます。なお20日は裁判後に原告団による総括集会が、地裁近くの会場で開催されました。この集会では八つの各裁判を担当している弁護士より、これまでの経過報告と今後の戦術方針が確認されたのです。

 この中で西村弁護団長は、「個々人が単独で戦っていては当然負けてしまう中、集団での団結力が大きな力になっている。今後もこの力を緩める事無く、結束して行く必要が有る。」、として来場者を鼓舞したのです。更に当該裁判とは別の同様の事件で、裁判に勝利した信販会社がその後も債務者へ残債を請求して来ない、この様な不思議な現象が見られると報告しました。

 西村団長曰く、土俵際から真中へ押し戻したと言うのが現在の状況であり、ひと時も気を緩められないとの事ですが、兎に角裁判は長期戦なので、時にはのんびりと構える気持ちも必要なのかも知れません。

ゴールド佐野カントリークラブは證券無しのプレー会員権

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ゴールド佐野CC_tact.jpg 栃木県のゴールド佐野カントリークラブでは現在の経営体制に移行して以降、会員制を継承しているものの、通常会員権と言われる證券を発行しておりません。関東広しと言えども、この様なクラブは数える程です。

 ですから会員権売買に当たり、譲渡人である名義人が用意するものは、自らの印鑑証明書とパス型会員証のみです。パス型会員証を紛失した場合は、「紛失届」にて処理が可能ですので、極論すれば印鑑証明書と実印の2点のみを用意すれば、良い事に成ります。

 現在同ゴルフ場を経営しておりますのは株式会社サクセスガーデン佐野(代表取締役_十文字弘美)ですが、2004年11月に前経営会社より同ゴルフ場を取得した折、会員の預託金債権を継承しておりません。この事から証拠證券とも言える、会員証券を発行していないのです。

 ですが預託金の無いプレー権のみのクラブは、今日多く存在しており、その様なクラブでも会員証券(会員権)は発行されております。この様なクラブでは、市場の流通過程で何らかしらの現物が無いとなると、不要なトラブルや或いは会員権売買がスムースに進行しない、などの現状を良く理解した上で判断されているのだと思われます。

 ゴールド佐野CCでは現会員より在籍証明書の発行を求められれば、速やかに対応するとしておりますので、当該クラブ会員権売買時に譲渡者は、名義人の印鑑証明書のみならず同書類も添付し、入会希望者へ引き渡してあげる事で、安心感をもった取り引きにつながって行くものと思われます。

 要らぬトラブルは極力避けたい、これは誰しもがどんな時でも有している心理だと思われます。

PGMグループは全コースの基幹システムをクラウドで一元化

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              < PGMグループ・田中耕太郎社長

 2019年12月18日パシフィックゴルフマネージメント株式会社(以下PGM)は、東上野の本社ビル会議室へ報道陣を招き、ゴルフ場運営システムを自社開発した事を明らかにしました。既に2019年8月20日より、全国142コースへ導入されております。

 この基幹業務を担ったのは、三和コンピュータ株式会社(代表取締役社長:吉村悟)とそのグループ会社である株式会社エー・エル・ピー(代表取締役:笹見孝夫)の2社であり、計画はさかのぼる事2014年から開始され約5年の歳月を要しました。

 PGMが投資した金額は10億円ほどにものぼった様ですが、この件に関し三和コンピュータの吉村社長曰く、「これまで経験した事の無い挑戦し甲斐の有る大事業」であり、時には60人以上の体制で臨んだと述懐しております。この新システムは名付けて「Teela(ティーラ)」、沖縄の言葉で太陽を意味します。

 ゴルフ業界を照らし続けるシステムであって欲しいと言う願いが込められたTeelaですが、ではこの新システムとは一体どの様なものなのでしょうか。それはクラウドを利用し、ゴルフ場の複雑であり尚且つ煩雑な業務を、一元管理して行くものです。特にPGMグループではゴルフ場数も多い事から、業務の効率化は避けて通れないものでした。

 1人のプレーヤーが予約しチェックイン、カートナビを利用しプレー。その後料金清算が終われば帰宅の途に就く訳ですが、ゴルフ場にはプレーヤーを見送った後も残された業務が待っています。顧客管理や販売料金管理そしてポイント管理、更にはプレーヤーの傾向分析などです。予約から始まるこれらを一元管理して行く事で、ゴルフ場スタッフを他のサービス部門へ、効率的に配置して行けるのです。

 PGMではTeela導入後のシステム障害は皆無であり、順調に推移しているとの事ですが、これまで傘下の各ゴルフ場が管理していたサーバーは不要となり、保守管理料も半減したとしております。田中社長曰く、いずれこのTeelaシステムをグループ外のゴルフ場へも販売して行きたい、としております。PGMグループが打ち出したクラウド化は、ITへの取り組みが遅れているゴルフ場業界へ、問いかけたものは大きなものがあると言えます。