ナルオターフでグリーン改造を進める鳴尾ゴルフ倶楽部

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ゴルフ事件過去帖_TACT-No1.jpg 鳴尾ゴルフ倶楽部(兵庫県)では2022年1月11日より同年9月30日まで、グリーン床のサンド化をメインにした工事を行う為、クローズにしています。

 当該ゴルフ倶楽部は1920年の発足ですので、100年以上の歴史があります。此れ迄グリーン上はコーライ芝を採用し、床は発足当初のまま今日に至っておりました。しかしながらグリーン床は粘土質の為、水はけも悪く、芝も根腐れをおこしやすい状態でした。

 この様な状態を改善すべく、100年越しの改造が始まっています。グリーン床の構造そのものを改造、すなわち排水を良くすると共に、表層から深さ50cmまでサンド化する事になったのです。またグリーン上は、「ナルオターフ」を採用します。この様な工事を全18ホールで行い、秋口での完成を目指しています。

 なお「ナルオターフ」は、数年前に同クラブ1番グリーン上で偶然発見されたコーライ芝の変異種ですが、宮崎大学の明石教授によるDNA解析にて、新種と断定されています。またこの芝は、2020年11月13日に「ナルオターフ」として商標登録されており、その特徴は此れまでのコーライ芝とは比較にならず、転がりはベント芝に近いものの様です。

 高温多湿の日本の気候から誕生した新芝のナルオターフですが、今後この芝がどの様な適性と特徴を備えているのか見極めていく必要があると共に、ゴルフ界にとっても注視していく必要があります。管理手法が確立され、更にその適性如何によっては、国内で大いに普及していく可能性があります。

 話題尽きない鳴尾ゴルフ倶楽部ですが、完成を待ち望む会員の声が聞こえて来そうです。