鳩山カントリークラブ加藤新社長の目指すものは

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加藤重正代表取締役社長

 2019年4月1日横山前社長より経営を引き継いだのは、千葉県の千葉夷隅ゴルフクラブに於ける取締役総支配人として、更には約13年間に及ぶ一般社団法人関東ゴルフ連盟(以下KGA)の事務局長として、実績を積み重ねて来た加藤重正氏です。

 約1時間40分に渡りお話を伺う中、著者が感じた氏の印象は、大変穏やかな口調なるも論理明解にて、聞く者に対し説得力のあるものでした。長年ゴルフ業界に携わり降りかかった諸問題に対し、その都度明確な回答を導き出してきたが故に、培ってきた氏の諸理論なのだと思われます。

 氏は経営を引き継ぐに当たり理事長など要職者から要望された事は、「完全キャディ付きで何時来てもラウンド出来、会員相互がフェローシップ精神に基づき、楽しいクラブライフを送れる事」としております。この内容を更に発展させた氏は、鳩山CCが15年後の開場50周年を迎える時には、「関東に鳩山有り」と言われる様なものに、して行きたいと語っております。

 その為には会員並びにスタッフとは、同じ哲学や目標を共有し、一蓮托生でやって行きたいとの事ですが、氏は自嘲気味に自らの年齢を語ると共に、早くプロパーの後継者を育成して行く必要性も述べたのです。二代で達成して行く事が、中期的目標であり路線との事です。

 氏がかつて総支配人職に有った千葉夷隅GCでは学卒のキャディが増えて来ているとの事ですが、この背景には単に待遇面のみならず、クラブが施す教育面が大きく影響していると分析しております。当該クラブに於いてもキャディのスキル面は大変重要であり、それはキャディが単なるクラブ(ギア)の配膳係に成らない為のみならず、会員の満足度向上の為だとしております。

 事業継承に当たり提示された大命題を達成するための秘策を懐に氏は、自信を示すと共に、KGA時代に培った人脈を活用した動きを既に見せている様です。

 当該ゴルフ場の収益面はかつてから順調に推移して来ておりますが、1度目の倒産劇で作成された再生計画には無理が有りました。若くして代表者へ就任し、再生計画の中核的問題である預託金問題へ、メスを入れた前前社長の真下氏へ、慰労の気持ちを氏は語ったのですが、2度目の倒産を株主会員制として再スタートさせる事が出来た背景には、鳩山CCを愛する会員の存在も又見逃す事は出来ないとしております。

 今年に入り会員権相場も順調に推移していますが、今後鳩山CCがどの様に評価されて行くのか、加藤新社長の手腕並びにその動向から目が離せません。