東京五輪ゴルフ競技開催会場_霞ヶ関CC決定の成り行き

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 2013年9月7日(日本時間8日)に国際オリンピック委員会(以下IOC)は、2020年第32回夏季オリンピック・パラリンピックの開催都市として東京を選出しました。その時すでに日本側からは、ゴルフ競技開催コースとして埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部(以下霞ヶ関CC)を上げておりました。

 その後様々な個人或いは団体より開催会場としては、東京都のパブリックコースである若洲ゴルフリンクス(以下若洲GL)が最適との意見も出ておりました。そして最近、東京都の小池知事による各競技会場見直しと言う動きが有る中、ゴルフに関しても大きくクローズアップされる事になったのです。

 霞ヶ関CCが開催会場として相応しく無いと言う意見の中には、その決定過程が不透明であると言うものもあるのですが、『2017年1月24日_31日VOL2・週刊パーゴルフ』は、その辺を日本ゴルフ協会(以下JGA)副会長である永田圭司、専務理事・山中博史両氏へのインタビューを通じて明らかにしており、大変興味深い内容となっております。

  1. 2011年7月25日東京都招致委員会(以下委員会)から、ゴルフ会場として若洲GLに関する問い合わせ有り。
  2. その後2012年2月13日までに作成しなければならない申請ファイルへ、委員会は若洲GLを明記するも、JGA側は若洲GLの大改修無しに競技のレギュレーションに合わない事を伝えたところ、新たなるコース選定の要望が有り10コースをピックアップ。
  3. 2012年4月から5月にかけて、10コースから5コースへ絞られた(霞ヶ関CC、相模原GC、戸塚CC、横浜CC、茨城GC)。
  4. 4月12日JGAで行われた第1回招致委員会議事録へは、若洲GLが除外された理由を明記。
  5. 2012年5月に15名が参加した第2回招致委員会が開催され、第一候補として霞ヶ関CC、第二候補として横浜CCを決定。
  6. 2012年5月23日東京が正式立候補都市に選出される。
  7. 2012年8月30日第3回招致委員会は、東京都により2コースとも合格点であると報告されるが、10月までに絞り込まなければ、2013年1月7日の立候補ファイルに間に合わない事が確認され、最有力候補として霞ヶ関CCを選出。
  8. 2012年10月30日第4回招致委員会開催。都が霞ヶ関CC資料を国際ゴルフ連盟へ提出した事の報告を受ける。
  9. 2012年11月6日霞ヶ関CC理事会は、IOCに対する保証書の提出を決議。
  10. 11月14日IGF担当者が来日し霞ヶ関CCを視察。
  11. 12月3日IGFより開催コースとして相応しい同意書を取得。
  12. 2013年1月7日霞ヶ関CCを明記した立候補ファイルを提出。
  13. 2013年3月5日IOC評価委員会3名が霞ヶ関CCを視察。

 以上駆け足でかいつまんで見てきたのですが、同紙は末尾に「これまで情報公開が十分になされていれば状況は違ったはず。」_(記事より引用)としております。