シード選手に対する5試合出場義務規定は変更されるのか?

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 松山英樹選手は2015年JGTOツアー会員の登録をせず、又、JGTOツアーシード権を放棄した事は、様々なメディアを通じて報じられており、周知の事実と成っております。松山選手のこの選択は、彼自身2015年PGA TOURのシード選手として、アメリカを主戦場としたツアーに専念する為です。そして同選手のこの行為は、JGTOのみならず日本ゴルフ界へ、様々な問題を提起しました。

 この問題を考える上で、過去の経緯を若干、おさらいしておく必要が有ります。松山選手は2013年に日本国内で、年間4勝を上げ賞金王と成り、この結果2018年までJGTOのシード権を確保しました。翌年2014年3月JGTOは長期シード権保有者に対して、年間5試合の出場義務を課す規定を設けました。そしてその違反者に対しては、罰金と翌年1年間のシード権停止をも決めたのです。

 2014年松山選手は本格的にアメリカツアーへ参戦したのですが、6月1日に最終日を迎えたザ・メモリアル トーナメントでは、自身初の優勝を飾ったのです。日本人にして4人目の快挙でした。又、国内に於いては2試合に出場し、ダンロップフェニックスで見事優勝したのです。海外からの有力選手、スター選手が多く参戦する中で、又、日本国内の関係者が熱く見守る中で、同選手はこの戦いを制しました。

 この時ほど日本のゴルフファンに対して、勇気と感動を与えてくれたものは無かった、と言えます。この様な戦いの実績からして日本国内での評価は、メジャー優勝を期待出来る日本人プレーヤーとされたのです。

 この度の松山選手の行為に対して、JGTO選手会会長の池田勇太氏は、義務試合規定を見直す必要性を2015年1月早々に示唆致しました。それではいつこの規定が、改定される可能性が有るのでしょうか。

 規約の改定に付いては、社員の総意で変える必要が有り、それは毎事業年度終了後3ヶ月以内に開催される定時会員総会をもってして変更される可能性が有る、と考えるのが妥当だろうと思われます。順調に改定の意義が認識されるので有れば、2016年1月からその早い時期と考えられます。

 松山、石川と言うスター選手が、数多く日本のツアーに参戦して欲しいと願う大会関係者は多く、またその通りだと言わざるを得ないのですが、規則で縛るのでは無く、魅力的な試合を作る事が何よりも優先されるのでは無いでしょうか。国内外の有力選手が、こぞって参加したくなる様な試合、これ無くして繁栄は無い様に思えるのですが。