静岡県湖西市の株主制名門コース・浜名湖カントリークラブに於ける性別変更による入会拒否事件は、2014年9月8日に静岡地裁浜松支部に於いて判決が言い渡されました。判決はクラブと運営会社に対し、110万円の支払いを命じる内容です。古谷健二郎裁判長はクラブによる入会拒否に付いて、下記の2点を明らかにしております。
- 憲法14条の趣旨に照らし、社会的に許容しうる限界を超えるものとして違法。
- 原告人は人格の根幹部分にかかわる重大な精神的損害を被った。
原告である会社経営者は2010年に(性同一性障害)から、その特例法に基づいて性別を変更すると共に、適合手術も受けておりました。その後同氏は2012年に同クラブ株券を市中より取得し、入会申請に至ったのですが、クラブ側より入会拒否を伝えられていたものです。
クラブ側では、(今後の対応を検討する)としておりますが、この度の反響の大きさは、一般紙と言われる大手新聞の読売新聞、朝日新聞デジタル、日本経済新聞、更に当然ながら静岡新聞も取り上げている事で、理解出来るものと思います。尚、この様な事柄はゴルフクラブの会員としての地位問題だけではなく、2011年時点で(2,800人に1人)の割合で障害に悩む人がいると言う現実が、背景に成っているものと思われます。