オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブでは初の女性会員誕生

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 アメリカ・ジョージア州のオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブは、2012年8月20日に2名の女性が会員となった事を明らかに致しました。同クラブは1932年5月の設立以来今日まで、約80年に及ぶ歴史の中で女性会員の存在は皆無でした。通常オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブから、会員名が明らかにされる事はまれであり、マスコミの取材に対して結果的に会員であるか否かの回答をする程度、それがクラブによる今日までの姿勢でした。そしてその姿勢は今後も大きく変化する事は、無い様にも思えるのですが。

 この度入会が認められた2名の女性とは、前国務長官のコンドリーザ・ライス氏と、サウスカロライナ州の投資銀行家であるダーラ・ムーア氏です。女性の入会と共にクラブ側からその存在が発表されると言う、前代未聞のこの度の出来事は、社会的背景つまり女性差別に対する強烈な批判的風潮が、根底に有ると言われております。

 オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブではかつて似た様な状況下で、黒人が会員になった事が有りました。1990年8月の全米プロゴルフ選手権は、アラバマ州のショール・クリーク・カントリークラブで開催されました。このクラブの構成員は全て白人で有った事から社会問題となってしまい、以降全米プロゴルフ協会は、(差別的クラブでは公式トーナメントを開催しない)と言うガイドラインを作成したのです。

 その余波はオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブへも飛び火し、黒人会員が居ない点が痛烈に批判され、1991年マスターズ・トーナメント開催が危ぶまれたのです。1990年10月にクラブ三代目会長のホード・ハーディン氏は、CBSテレビ系列ワシントン局の社長を務めていたロン・タウンゼント氏が、会員と成った事を発表しました。当然黒人の方です。この事で1991年マスターズ・トーナメントはバッシングの難を逃れ、無事開催する事が出来たのです。

 オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブは5月の最終週から10月初旬まで、クローズします。この度入会した2名の新会員が、会員の証であるグリーンジャケットに袖を通すのは、2012年10月からと成ります。時代の流れと共に幾多の変遷はあれども、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブは球聖ボビー・ジョーンズが、友人達とゴルフを楽しむ為に創られたプライベートクラブなのです。

 約300名の構成員もまた、球聖ボビー・ジョーンズのカリスマ性にあこがれて入会した人々でした。この事を忘れてならないのでは無いでしょうか。なぜなら、それが原点だからです。なお関連する以前の記事は、下記のリンクよりご確認頂けます。
オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで唯一の日本人会員石田禮助