千葉県の中山カントリークラブでは2018年9月現在、全法人会員の登録者数は620名を数えます。全体の会員数は1,576名ですので、率にして39%ほどになります。この率は大変高い割合の様に思えますが、ある意味クラブの実態をより正確に反映したものの様にも思えます。
これは個人名義の会員権を法人名義へ、また法人名義の会員権を個人名義へ切り替える事を、クラブが認めているからに他有りません。審査の手続き及び手順を踏む事で切り替え易いのですが、これを背景に購入資金の出資と会員権名義とが一致し、内容と形式の整合性が保たれていると言えます。
ところで上記会員権の他に2名記名式の法人会員権が125口有り、登録者数は単純に250名となるのですが、同クラブではこれをMA権と呼称しております。この会員権は2名分を一口としており、例えばこれを分割し個人へ一口ずつ譲渡する事は出来ず、また譲渡対象者は法人のみです。MA権一口の名義変更料は税別150万円、また登録者1名の変更料は税別50万円です。
個人正会員権を2口取得しそれぞれを登録者1名の法人名義へ変更する場合、名義変更料は合計200万円と消費税かかりますので、MA権の場合は50万円が割安となります。ところが登録者変更料に関しては、通常の法人名義の会員権とMA権との差異は有りません。
同クラブでは新規入会者に対し、名義書換料と共に書替預託金の納入を通常求めておりますが、2018年1月より同年12月末までは、この内の書替預託金について徴収を停止しております。この措置が好感され2018年9月現在、市場では正会員権の売却情報が皆無で買い希望が数多く有ります。
しかしながらMA権は売り情報が多く、買い希望が少ない状況です。2名分を一口として取得しなければならないスタイルが、時代に合わなくなって来ている様にも思えます。当該会員権の流通面を考慮した場合、今一度再考の余地が有るのかも知れません。